映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~(2014) | トップページ | エンド・オブ・ホワイトハウス(2013) »

2014年3月20日

ハムレット(1948)

Universaletc

- 観ることが悲劇 -

ローレンス・オリヴィエ監督、主演のシュークスピア劇。DVDで鑑賞。この作品は1949年のアカデミー賞を取っている。

有名な作品だったので、いつかは観てみたいと思っていたが、画質などに不安があり、先延ばししていた。今回は、韓国製10枚組みで1500円という破格値のセットが目についたので買ってしまった。たぶん、古くなって権利が切れたんだろう。

当然モノクロ作品で、全体の色合いも暗い。画質にも不満は感じたが、なんとか鑑賞に耐えられる。どこかの城か巨大セットを使ってロケし、所々はミニチュアで撮影したような印象で、今日のように高度なCG処理はない時代、表現の方法に関しても限界があったように見えた。

作品も面白いとは感じなかった。起承転結の流れがはっきりしないような、何かテンポのなさを感じてしまう。名作、名優というイメージに捉われて、過大に評価してしまった面はないのか気になった。そう言えば、原作を読んだことがない。原作通りのストーリーなのだろうか?

さすがに、この作品を家族で観ようとは思わない。これはオールド映画ファン限定の作品と考えて間違いない。子供も、恋人も、友人も、誰にも勧めないほうが良さそうな作品。楽しいことなど全くない悲劇。

もはや、観ることが悲劇になりそう。

「黄金」や「赤い靴」が作られた年。「黄金」は素晴らしい作品。この作品にどんな魅力があったのか、よく解らない。でも、演出に工夫をしている様子は解った。ヒロインが置いた草花がそのまま椅子の手すりに残った様子が、色々な角度から撮影されている。長い階段をカメラが移動していく手法は、気味の悪い雰囲気に良く合っていた。

この作品の当時、ローレンス・オリヴィエは40歳を超えていたようだが、そのせいか若者には全く見えない。この作品の主役なら、本来は純粋そうでハンサムな若い俳優のほうがイメージが合う。オリヴィエ君は、正直言って敵役の王様のほうに個性が合っている。彼は悪役のほうが向く。

「マラソンマン」を思い出す。ナチで歯医者風の拷問をしていた怪人物の役が非常に印象深かった。上手いのか、見た目からして異常人格の怪物に最適で、演技の必要がない生まれつきの悪役向きなのか解らないほど。主役より凄かった。

デンマークには行ったことがないのだが、高い岸壁などあるのだろうか?ノルマンディー地方と同じような地形なのか?イメージとしてはオランダのように低い土地で、山など概念すらないくらいの広大な平地かと思っていたが、勘違いだったようだ。中世には、欧州全体に進出した激しい戦闘集団がいたようだから、要するにバイキングの末裔の物語で、陰謀や暗殺なんかは日常のことだったんだろう。

イギリスの観客が、デンマークの物語を好いた理由が自分にはピンと来ない。デンマーク王子やイタリアのロミオの話より、イギリスの王室の話のほうがずっと面白いような気がするのだが、たぶんイギリスでイギリスの物語を興行するのは差しさわりがあったのだろう。

「生きるべきか、死ぬべきか?」というセリフ。流れから意味を普通に考えると、復讐すべきか見過ごすべきかといった意味合いの方が正しいように思った。つまり、復讐して起こる悲劇を覚悟する自分であるべきかどうか、そこを考えているのでは?

復讐は、多くの場合悲劇を生む。告発も、断罪もそうだ。許したくなくても、堪えていた方が結果が良い場合は多い。ただし、断罪しないと再発を予防できない場合は告発に踏み切るべきというのが原則だろう。でも、反発や差別、裏切りなどの覚悟は必要。

STAP細胞の捏造疑惑。ネット上の告発者が多数いたらしい。検索好きな無邪気な素人の仕業か、プロ集団の仕業か分からないが、告発には当然記名が必要と思う。新聞やポータルサイト上の記事には、記者の名前が記載されていないようだ。それは、覚悟あっての所業だろうか?

「告発すべきか、せざるべきか、それが問題だ。」という逡巡が、彼らにあったのか、または何も考えてなかったのか、面白半分にやっていたのか?・・・それが問題だ。悲劇だ。

 

 

« ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~(2014) | トップページ | エンド・オブ・ホワイトハウス(2013) »