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2014年2月 1日

ルーパー(2012)

- まとまり -

未来から送られてくる犯罪者の処分を担当する‘ルーパー’と言う仕事をしている主人公。ある日、彼の元に未来の自分がやってくる・・・・

・・・DVDで鑑賞。タイムマシンによって犯罪組織が殺人を処理する、また未来の自分と戦うはめになること、加えて突然変異による超能力の影響、愛情や道義的な問題、それらが上手く絡んだ優れたSFだと思った。

極めて画期的なアイディアかと言われると、過去のSFを継ぎ足しただけのようにも思える。アイディアの一つ一つを取り上げれば大したことはない。似たようなSFを読んだ記憶がある。でも、この作品は設定が互いにうまく絡んで、まとまっているのは間違いない。最初の設定の部分が最も興味深いので、竜頭蛇尾の印象は受けたけど。

この作品は結構ヒットしたらしい。おそらく、話としてのまとまりの良さによるのでは?この話はライアン・ジョンソン監督オリジナルらしい。子供が観るのも問題ないかと言えば、かなり残酷なシーンがあるので疑問。ワクワクのアクション巨編とも言えないので、あえて見せるべきとも思えない。恋人と観るのは問題ないと思う。

際立つCGの映像があったわけではない。基本は普通の銃撃戦と、人物同士のドラマなんで、CGを売りとする最近の主流となってるSFとは若干違い、やや古めの作り方のように感じる。CGを中心に考えると、まとまらせるのが難しくなる面があるのかも。

ジョセフ・ゴードン=レヴィットは、ブルース・ウィリスに合わせて表情を作っていたようだ。メイキャップも少し似せていた。でも客観的に言って、あんまり似てない。途中で彼が徐々にヘアスタイルを変えていくシーンがあったが、さすがに遠慮がちに短時間で済ませてあった。似てないことをスタッフも自覚してたんだろう。

ジョセフ・ゴードンはSF映画の常連になっている。当代きってと言えるほどかもしれない。何が良いのかよく分からないのだが、今回の役でも求められる責任を果たし、別に問題はなかったと思う。アクションもちゃんとこなせている。

でも、過去のヒーロー達と比べて、著しい迫力や際立つ個性のようなものは何にも感じない。真面目そうで印象が良いとは思うが、ヒネた様子はなく、心に残るヒーローを演じた記憶がない。ヒーローを盛り立てる個性ではないか?際立っていない分だけリアルな印象を受ける面があるのかも。

すると、齢をとっていった後、どんな役として出てくるのだろうか?アクションが厳しくなったら、ヒーローの良き仲間として出演するか?切れ者刑事の上司役などを演じるのか?もしかすると、今が旬(ピーク)の俳優なのかも知れない。

Looperdistributionllc

エミリー・ブラントがまたまた出演していた。表情が日本人にも解りやすく、今回も非常に上手く演じていて、母親としての愛情や悩みが深く感じられた。ただしアクションは苦手のようで、斧を振り回す仕草は全くのへっぴり腰だった。

切り株をいじる意味がないように思った。あのシーンは長過ぎたと思う。大地に生きる強い女を強調したいなら、別な女優でないと無理。しかも、切り株の位置から考えて、あれは無理に木を切って残した切り株としか思えない。妙な違和感を感じる人も多いと思う。

後半に出てくる子役は良い顔をしていた。でも、メーキャップか何かで怖い表情を強調させることもできたかも知れないと思った。能力の表現方法にも、何か工夫のしようがあったような気もした。

また、鉄則に従うなら、いやらしい敵役が最後まで主人公を苦しめるべきだった。自分の足を銃で撃った敵と、腕利きのルーパー、ルーパーたちのボスなど、いろいろと登場していたが、嫌われ役になってくれる強い敵が際立っていなかった。その点は中途半端に感じた。 

 

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