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2013年11月21日

フランケンウィニー(2012)

Disney

- 倫理規定は?-

愛犬を失った主人公は、科学の授業中にアイディアがひらめく。それは、雷を利用して死者を蘇らせることだった。実験は成功。しかし秘密がもれてしまい、町には大騒動が起こる・・・

・・・ティム・バートン監督の映画。ストップモーションを使って、気味の悪い表情の所謂キモカワ人物、可愛いのか怖いのか曖昧な動物らが物語を進める。この作品のアイディアは、監督が若い頃からあったそうで、以前にも映画化されているそうだ。子供らしい感性に満ちたストーリーだと思う。

起承転結がはっきりして、テーマは動物との愛情であり、悪くない作り方。でも、登場するキャラクターは、ただ可愛らしくはない。キモカワ路線である。

最近のアニメ映画は、多くのスタッフが集まってあらゆる面から営業的な検討をやっていると思う。ソツのない構成、CGも実に美しく、高度な画像処理を施してある。映画の1年前くらいには既に前宣伝が始まり、ネットやテレビや雑誌を巻き込んで、完璧な滑り出しを見せる。商品としての開発は実に素晴らしい。でも、この作品のような素人くささを強調した映画にも、また別な魅力はあると思う。

メイキングビデオによれば、この作品はストップモーションを使ったらしい。でも、動きに関しては昔の技法は使っていない印象。ぎこちない動きは全くなく、映像のコマ数がとても多いのか、もしくはストップモーション風のCGで撮影したのか、滑らかな動きは実に高度にできていた。

ニャッキ・・・子供達が小さい頃、粘土アニメでやっていたコーナーが面白かった。動きに関しては昔ながらのガクガクしたものだったが、素朴で愛着が感じられるキャラクター。時間をかけて少しずつ人形を動かす根気に感心する。

この作品のメイキング集には、同じように模型が展示され、世界中を回る計画などが紹介されていた。日本にもきっと来たんだろうが、この作品のヒット具合の記憶では、大変な評判だったとは言えない気もする。

独特の雰囲気。フランケン一家、ドラキュラ映画のテレビ放送など、何から何まで怪物物語に関連する話にしてあり、我々にはギャグ的に理解もできるが、本当に小さな子供には解らない部分も多い気がする。理解できても、面白いと感じるかも不明。特有のセンス、毒舌趣味のようなものがないと支持はされないかも。

したがって、この作品は小さい子を除くなら家族でも観れる、しかし人を選ぶ作品と予想する。恋人と観る作品としては、ペットへの愛情が中心のテーマであることから悪くはないと思うが、幼稚な内容に呆れる人もいるかも。

目の下にクマができた子供達、無表情の少女など、悪趣味だとは思うが、特徴を出し、作品の個性を強調する手段としては、優れた手法と言うべきだろう。心に響くようなタイプの印象づけではないが、際立った個性とは思えるから。

個人的には、仮に死んだペットが生き返ったとして、傷を縫い合わせた姿を見ても、ただ気味が悪いだけで愛情も湧いてこない気がする。外見は大事。ペットは基本的に愛らしい姿や行動で愛されると思う。縫い目や金具が飛び出た姿を抱くのは勘弁して欲しい。

クローン技術で動物の複製ができるようになれば、おそらく商売として成立すると思う。倫理を無視して、だってあんなに可愛らしかったペットだから、複製して何が悪いんだ!みたいな論理を展開する人は少なくないと思う。可愛い=愛して良い=複製して良いといった感情論は、倫理を吹き飛ばすのに充分。

複製のためには、相当な資金が必要になる。ラボを作る必要があり、培養器、技術者、薬品類の管理場所など、ビルが一軒は必要になるだろう。でも必ずできる。何かの工場を買収すれば良いし、機器は大学の研究室レベルのものなら数十億もあればできる。

馬のコピーは、競馬での勝利につながるので、需要は大きい。もちろん、クローン馬に反対意見もあるだろうから、こっそりとやられるだろうが。

大手の動物病院、バイオ企業、大学、投資家などが揃えば、簡単にできる。対象が人間ではないから、難しい倫理規定がかなり軽減されるだろう。収入は相当期待できる。いったん成功したら、海外からも顧客を期待できる。人間よりも効率がよいと思える。

ただ、個人的には反対する。金になろうとも、基本的に無駄な操作であり、倫理的にも問題があり、しかも思わぬ害が予想される。動物の種の維持に悪影響がありうる。

 

 

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