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2013年10月22日

L.A.ギャング・ストーリー(2012)

- パターン通りも良し -

ロスアンジェルスの暗黒街に君臨するボスを退治するため、警察内部に秘密のグループが作られる。非合法手段により、マフィアを追い詰めるが、敵が反撃して来る・・・

・・・「アンタッチャブル」「狼達の町」などとストーリーはほとんど同じ。犯罪者を血祭りにするグループが、過激な方法で敵に迫り、敵の反撃によって仲間に犠牲者が出る。グループにも解散の危機が迫る。そこから起死回生の再逆転が成されるという話。ワンパターンだが、何度見ても楽しい。

そう言えば、「狼達・・」のニック・ノルティが今回も署長役で出ていた。顔は、ほとんど剥製に近いほど人間離れし、体形も力士なみになっていた。表情も何も解らないほどの顔なんだが、なぜか配役として成立する不思議。

普通に考えると、同じパターンの作品では観客にソッポを向かれかねない。何か新しい工夫が必要ではと考える。でも、この作品に著しい工夫は感じられなかった。それでいて私のような人間は充分に納得し、楽しむことができる。パターンにはまるのも好きだ。

時代劇がそう。水戸黄門や大岡越前を見て不満に思ったことはない。勧善懲悪の路線、危機を乗り越えること、アクションシーン、ちょっとしたロマンス、不幸な人物や可憐な女、憎々しげな敵、それらが揃えば、あえて妙な特徴を狙う必要はないのだろう。

この作品がアメリカでヒットしたかどうかは知らない。日本では、おそらく大きな興行はされていないだろうし、大スターが主演しているわけでもなく、最初からビデオ中心の営業ではないかと疑わせる路線。でもビデオを借りた客は、たぶんそれなりの満足をしたのではないか?

子供には好ましくない内容と思う。アンタッチャブルのような高級感はない。ただ残酷で乱暴な面が目立つ。だから家族で楽しめる作品ではない。でも恋人となら、これは盛り上がるかも。恋に命を賭ける若者がカッコイイから。

ショーン・ペンの悪役が、この作品の真の主役だった。ちょっとオーバー過ぎる印象を受けたが、演出側の問題かもしれない。重厚な、暗い恐怖の雰囲気を出したければ、派手な爆発で部下を殺したりはしない。ナイフを使うかして静かに殺したほうが気味の悪さは出ていたろう。

主人公のジョシュ・ブローリンは、ケヴィン・コスナーのようにカッコよくはないし、ニック・ノルティのような野獣的迫力もない。キャラクターとしては、少し役柄に合致していない印象を覚えた。でも、演技自体は素晴らしい。

若いスタッフのライアン・ゴスリングは、図太い個性を一見して感じさせる俳優ではないと思った。もっと繊細な印象を受ける。今の若手俳優なら、チャニング・テイタムのほうが向いていないだろうか?

メキシコ系のマイケル・ペーニャは、頻繁に見かける俳優。個性が素晴らしい。気のせいか、だんだん活躍する役柄に変わってきている印象。

ヒロインのエマ・ストーンは、最近の全米美女ランキングでは10位以内に入っているそうだ。古典的な美人ではないように思うし、役柄にあっていたのかどうか解らなかった。色気たっぷりの女優なら、若者が恋に落ちて命を賭けるのも理解できる。暗い過去を感じさせる女優でも、ギャング映画には向く。彼女はそうだったろうか?

情婦というと古い言い方だが、彼女にそんなイメージは感じない。過去の役柄のせいか、本来の色気のせいか不明だが、少なくとも私にはそう。でも、ちゃんとヒロイン役をこなしていたと思う。

 

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