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2013年10月 1日

怪盗グルーのミニオン危機一髪(2013)

Universal

- 嫌われ不足 -

生き物を凶悪化させる薬が盗まれた。犯人逮捕を依頼されたグルーは、手下のミニオン達と潜入捜査を開始するが、グルーは犯人より娘のボーイフレンドが気になる。その間、犯人によってミニオン達は捕まっていく・・・

・・・怪盗グルーと月泥棒の続編。前作はアイディアにあふれる作品だった。この作品もレビューの点数が高いと書いてあって、他に観たい作品もないし、子供はせがむし、仕方なく鑑賞。もしかしてレビューは不正確、または何か操作されていないのかと疑う出来栄えだった。

グルーの個性が、今回は生きていなかった。皮肉屋で、嫌われているモラルのない変人、犯罪に関しては大胆不敵、しかし子供には甘いというブラックなキャラクターより、今回はお見合いをどうするかなど、気弱な部分のみが描かれていてピントが外れ、独特の個性が生きていなかった。普通の親と同じではいけない。

相手役となる捜査官の女性の描き方にも疑問を感じた。あの役柄なら、もっと可愛らしい顔をしながら、怖ろしい武器を平然と使い、しかし単純ミスをやらかす可愛らしい個性のほうが向く。そして繰り返しグルーの足を引っ張るなど、漫才のボケツッコミの関係が欲しい。ちょっとばかり中途半端な印象を受けた。

もしかすると、声優を演じていた女優のキャラクターに合わせるため、あえてキャラクターをああしたのかもしれない。グルーの個性との相性で考えるべきではなかったか?そんな気がした。

ミニオン達がバカな失敗をどう繰り返すかが、このシリーズの見所だと思う。車で救出に来たはずが暴走するシーン、火事を消すはずが壁に穴を開けるだけといったシーンはあったものの、他はアクションとして派手ではなかったように感じた。何か命じられるたびに派手な失敗をして要領を得ず、別なことに熱中して犯人を取り逃がしてしまう・・・それがお約束のパターンのはずだ。

この作品のスタッフ達は、いったいどんな連中なんだろうか?前作と同じ名前のスタッフが載っているので、たぶん引き続いて製作されたのだろうが、出来栄えがかなり違う。前回は斬新な設定に感心したが、こちらが慣れてしまっただけか?

怖い武器を使い、敵は酷い目にあわせる犯罪者なんだが子供達の味方である。そこに逆説的な心の暖かさを感じさせる必要がある。だからグルーは他人に対してはもっと怖く、偏屈者のままでないといけない。女性担当官も最初は彼のことを徹底的に嫌わないといけないのでは?私の感覚では、それが常識と思えた。

あちらのアニメには、センスを全く理解できないものが時々ある。観客参加型のバラエティ番組では効果音で笑い声が入っているが、そのギャグが全くいただけない場合も結構ある。この作品もギャグはたくさん散りばめられていたが、総てがおかしかったわけではない。最後の字幕の部分のギャグなどが典型的で、全く笑えなかった。

そう言えば、時々映画館で外人の観客が変なギャグに大声で笑う場合がある。私達には理解できない微妙な言葉の問題か、変な外人に過ぎないのか解らないのだが、あれと同じだろうか?

子供達はかなり笑う時間もあった。でも爆笑続きではなかったので、やはりそれなりにセンスの違いを感じていたようだ。欧米の観客には大爆笑の作品だったかも知れない。特にセリフのおかしさで笑わせるタイプのギャグは、言語が決め手だから他の国では無理がある。

それでも、そこを頭に入れて、言語ぬきでも充分おかしいように作るのがハリウッド流だと思う。もともとデジタルの映画だろうから、国によって編集を大き替え、非英語圏と英語圏で話が違っている設定も簡単にできると思う。

あるいは、これは東海岸のスタジオで作られたのか?またはインドか韓国あたりに丸投げされたのか?そつのないハリウッドのセンスとは違った作り方をしている気がする。ディズニー映画の感覚で、徹底的に検討しつくされた家族用のギャグを期待すると、この作品では肩透かしを喰らう感覚になると思う。

この作品は、恋人と観るべきではない。やはり幼稚すぎるし、ギャグの切れの点で気まずい思いにならないとも限らないから。そもそも日本人にはお勧めできないと私は思う。幼稚園児くらいまでなら、もしかして楽しめるかもしれないが。

 

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