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2013年5月29日

白雪姫と鏡の女王(2012)

Relativity 

- 眉に驚く -

白雪姫の物語を、ギャグ風セリフ満載で描いた作品。いちおうファンタジーというより、コメディの部類にはいるのだろうか?

英語のセリフは聞かなかったが、日本語の訳の内容なら子供も観れる作品。原語では激しいスラングギャグも満載だったのかもしれないが、たぶん訳なら子供なりに楽しめると思う。恋人と観るのも悪くないと思う。あんまり夢あふれる恋物語にはなっていないが、笑いの部分の出来が良かったので、悪い印象は受けにくい。

魔女役のジュリア・ロバーツが、憎みきれない悪女の役柄を上手く演じていた。確かに、この役は同時期に魔女を演じたシャーリーズ・セロンよりもジュリア嬢のほうが向いている感じがする。いたずらっぽい笑顔が、憎みきれない方向に印象を変えていると思う。

美人にも色々ある。セロン嬢は本当に美形で、クールビューティーに近い。ジュリア嬢は顔だけ見ると痩せ過ぎたオバサンにも見えるが、スタイルと合わせると美しく、華がある。好感度の高い笑顔で悪事を働く役柄には合致している。

女王の行為は非道そのもの。住民に重税を課し、自分は浪費し、邪魔者は消す。でも、その描き方によって、不快さを観客に与えないのは良い趣向。ディズニーアニメの印象があるので、女王役がこんなキャラクターとは考えてもみなかった。他のストーリーなら、魅力的な悪女を登場させることはよくある。でも、白雪姫の場合は古典中の古典。イメージが決まっているように思っていた。

ジュリア嬢は魅力的な悪女に写った。無茶な命令やギャグがブラックジョークとして効いていた。いっそ、スラング丸出しの黒人コメディ女優が女王を演じていたら良かったかもしれない。それはもう、イメージを全く覆す映画になると思う。鏡の間に入った真の姿は、醜い肥満体の中年女で、スラング丸出し。魔法で白人の美形女優に変身していたという設定も可能。

白雪姫が同時期に二つ製作されていたが、おそらくどちらかのアイディアが流れていたのでは?脚本家組合の内部で、醜い争いがあったのかも。リアル版よりも、私ならこちらを選ぶと思う。金を払うからには、観て満足に近い感想を持つほうを選びたいので。

今となって考えれば、リアルでダークな白雪姫物語を作って、興行的に成功する可能性は高くない。よほど高度なCGを使うか、悪女に圧倒的な魅力を持たせることに成功するか、どんでん返しの繰り返しによるハラハラを作れるか、何かの圧倒的な魅力がないかぎり、ただ暗い映画に終わってしまう危険性が大。喜劇を目指すほうが安全。

ヒロインのリリー・コリンズ嬢は、その眉毛のメイクには驚いたが、見慣れたら可愛らしかった。絶世の美少女を選んでくる必要はない。愛嬌があって、誰にでも好感を持たれそうな女優ならいい。彼女は活発そうで、この役柄にはイメージが合致していた。こちらも非常に魅力的だった。

眉毛は特殊メイクと思っていたが、元々非常に太いようだ。父君も結構目立つほうだから遺伝もあると思うが、おそらく売り込みのために、あえて目立つままにしているのだろう。何か特徴がないと印象に残らない。眉を武器にしていると思う。

小人達のキャラクターも良かった。小人が意外にズルイ人物という設定は他にもあったように思うが、適度におかしいセリフと、どうやって撮影したのか、竹馬のような道具で移動する姿などが斬新さが印象に残った。

ラストのインド風ミュージカルのおまけがおかしかった。インド系の監督のせいだろう。この種の映画の場合は、確かにラストでインド風になっても観客は楽しめる。もっと振り付けまで徹底的にインド風にしても良かったくらいだが、娯楽のための配慮が働いたんだろう。センスが良かった。

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