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2013年5月14日

探偵はバーにいる(2011)

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- 続編にも期待 -

札幌市の、とあるバーを根城にする私立探偵が主人公。依頼に従って調査を開始するが、いきなり雪の中に生き埋めにされる・・・

・・・ハードボイルドな展開の話を、コメディアン以上に笑いを取る大泉洋が演じていて、実に面白い味を出していた。相棒役の松田龍平も、彼以外では考えにくいほど役柄に合致した人物像で、非常に存在感がある。この作品の後、直ぐに続編が作られたのも頷ける、魅力あふれる作品だった。

12日のテレビで鑑賞。現在はパート2が上映中。その宣伝も兼ねてのテレビ放映だろう。原作は読んでいないが、おそらく登場人物のキャラクターは原作のイメージに近いままではないかと思う。それなら、この作品の魅力はそのまま原作の魅力なんだろう。

監督は「相棒」シリーズで知られる人らしい。そう言えば、盛り上げ方などが共通していて、事件ものの作品作りには慣れている様子。ハードボイルド映画の緊迫感に近い雰囲気を味わうことができた。

そのいっぽうでの大泉のギャグめいた口調、表情が素晴らしい。気取ったポーズでキザなセリフを吐くと、自然と笑いが出て来る。時には真から真面目なセリフを吐くので、親近感を持てるキャラクター。その方向性がスタッフの間で共有されていたのだろう、一貫性のある作品と感じた。

場面を変えるタイミング、シーンごとの時間配分など、奇をてらわず実に適切。手馴れた編集のセンスを感じた。

悪役の存在感は、やや不足していたように感じた。高島弟が凶暴で冷酷な敵を演じていたが、もともとの迫力が足りないように感じた。彼のキャラクターなら、真面目だけどドジで足を引っ張る仲間などの役柄が似合うような印象がある。邪魔になる刑事などの役なら最適だったのに・・・

小雪がヒロイン役で、なかなか魅力的。珍しく表情が露になるシーンもあった。

昨今のハリウッド製のアクション映画と比べたら、乱闘騒ぎも非常に大人しい。カンフーアクションもほとんどないし、カーチェイスらしいシーンもしょぼい。でも、主人公の魅力に関しては、より高いレベルではないか?

もちろん、あちらの人が大泉の表情を理解できるかどうかによって評価は違ってくる。松田の表情は、外人には理解不能で気味が悪いだけかもしれない。

企画の規模は小さいながらも、魅力的な主人公と個性的な相棒のキャラクターを確立させ、謎を解き、危機を乗り越え、褒めるべきは褒め、戦うべくは戦い、空しさや悲しさをも残すストーリーを描ければ、作品としてのレベルは高い。解る人は国に関係なく解るはず。

札幌市には行ったことがないので、繁華街のイメージが湧かない。福岡市から連想すれば、繁華街といっても東京や大阪ほどの規模があるようには思えない。顔が割れてしまうので犯罪組織からにらまれたら、市内に住むのは難しいのでは?特に、連絡先が明らかな探偵の場合、その店で待ち伏せされたら一巻の終わり。

北海道は「北の国から」のようなドラマで、広大さや美しさ、寒さを特徴として物語が作られるのが常。札幌市を舞台にした場合は、雪祭りの会場をバックに恋物語が展開するのが決まり。ススキノを舞台にする作品は知らない。もしかしたら初めてではないか?

 

 

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