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2013年4月17日

50回目のファーストキス(2004)

Columbiapic 

- 好感度高い -

ハワイに暮らすプレイボーイの主人公。今回のお相手は、レストランで見かけたカワイコちゃん。さっそく仲良くなったと思ったら、次の日は完全に無視されてしまう・・・

アダム・サンドラー主演のラブコメディ。ヒロインの特殊な設定が喜劇を生み、また悲しみを誘うなかなか良い話だった。アダム・サンドラー氏は、私の感覚では表情が読みにくく、コメディ役者業が非常に向いているようには見えない。テレビ番組での受け答え、器用な芸の部分で人気者になったのではないだろうか?

明石屋さんまはテレビトークをさせると絶品の笑いを取ってくるタレントだが、映画には向かない。当意即妙な反応が得意でも、映画でアドリブばっかりやっていては作品が作りにくい。アドリブ芸や会話芸が得意なタレントは、やはりテレビ向きだと思う。

この作品で彼が良かったと感じたのは、あの手この手でヒロインを誘おうと努力するシーン。これはキャラクターと合致していたと思う。もしも、別な役者がこの役を演じていたら、もっと役柄に合致していたかもしれない。ある程度は二枚目の、ラブコメ専用の俳優だったら、女性の観客には良い印象を得たかも。映画とテレビではタレントの向き不向きがあると思う。

いっぽう、共演のドリュー・バリモアは歴史的な一族の出身で、こちらは映画以外での活躍は考えられない。既にプロデューサーとしても活動してるそうだが、コメディ映画でも活躍を長く続けているほうだと思う。キャサリン・ハイグルやスカーレット・ヨハンソンほどのビジュアル面の存在感はないように思う。

バリモア嬢の今までの出演作では、個人的には好印象を持てなかった。顔は非常にかわいらしいものの、スタイルが良いとは言えず、ラブコメに必要な同情を買いやすい華奢な印象や、ドジな姿がやや合わないと感じたからだ。個性として中途半端で、脇役に向く。ところが今回は非常に変わった病態を持つヒロインの役柄だったから、最初から同情を感じてしまい、頑丈そうな体型も気にならなかった。

特にラスト近くでチャイナドレス風の衣装に着替えた時(画像のように)は、体型が気にならなかった。当然だが、映画なんで髪型や衣装に関しても検討し、本来ならチャイナドレスは必要ないけど演出として選んでいたのだろう。効果的だった。

さすがに走るシーンでは無理があった。肉がダブつき気味で若々しさは感じない。「チャーリーズ・エンジェルシリーズでも中心はキャメロン・ディアスで、彼女は盛り立て役の扱いだったと思う。体力勝負は無理。可愛らしさを強調すれば好感度。この作品は悲劇のヒロインで、しかも可愛らしい点が良かった。

セリフはかなりきついので、子供には教育上よろしくないだろう。でも恋人と観るには、これは相当なレベルで良い作品だと思う。感涙にむせぶ映画ではなく、爆笑できる傑作でもないが、少し下品で適度に良い話。個性あふれる脇役が印象的。悪い映画ではないと思う。 

ブレイク・クラークという俳優がヒロインの父親役をやっていたが、非常に印象深い表情を見せていた。おそらく本来は悪役俳優ではないかと思うのだが、いかにもヒロインの父親だろうという体型、顔つきと、適切な身振り素振りが素晴らしかった。

父親役が目立ち過ぎてもいけない。ナンセンスな慌て者で、笑いをとってもいけない。笑いは主人公や専門のコメディアン達に譲って、自分は娘想いの父親役に徹するほうが作品全体のバランスが保てる。実に的確な演技だった。演出家のセンスも良かったのだろう。

少し疑問に思ったのは、漁師をやっている白人が、ちゃんとした屋敷に住むだけの漁獲を得ることができるものだろうか?マグロなどの高収益な漁をしない限り無理だと思う。それなら、家を空ける日が多くないと無理では?ハワイ付近に良い漁場があるのかどうか、また白人の漁師は一般的な存在なのか、その辺は全く知らない。

ストーリー設定の段階で、この作品の良さは決まっていたと思う。良い作品だった。ただし、強いて言えば何度も観たいと思うほどの傑作ではない印象。

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