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2013年3月26日

トータル・リコール(2012)

- 丸投げの結果?  -

環境が破壊され、居住が限定された未来の地球。労働者である主人公は不思議な夢をきっかけに、自分の過去の記憶を呼び覚ましてしまう・・・

・・・シュワルゼネッガー主演のバージョンは気味の悪い作品だったが、見ごたえがあった。火星を舞台に、奇形が目立つ人間と支配者達が戦うストーリーで、主人公の変装の仕方など、当時の技術と監督独特のゲテモノ趣味が合致していた。

今回の作品はゲテモノ映画ではなかった。奇形も少し出ていたが少数であり、血まみれシーンも少ない。血管が浮き出そうなシュワルゼネッガー風演技もなく、低気圧で目玉が飛び出たりもなし。趣味は良かったと言うべきか、魅力を損なったと言うべきか?

殺人のシーンもあるし、子供向きの雰囲気の映画とは思えない。恋人と観て気分を害される作品とは思えないが、非常に盛り上がるかどうかは解らない。恋人とともに戦う点は恋仲の二人には良かったかもしれないが・・・

主人公の迫力は不足気味。格闘技は持っているのだが、女性捜査官とも互角程度の腕で、圧倒的な迫力ではない。見た目に何か問題があったのでは?普通なら、ジェイソン・ステイサムかダニエル・クレイグあたりに出演交渉すべき題材だったと思う。もしくはいっそのこと、全く肉体派でない細身の人間が逃げるだけ逃げて、ヒーヒー言いながらも頭脳でもって強い敵と対抗する手法もありえたのでは?

前作での敵側の敏腕捜査官は、見るからに悪役の顔つきをした俳優だった。殴り合いなどは得意ではなかったようだが、顔つきが凄くて迫力があった。今回は女性でクールな殺し屋だったが、冷酷さを強調して次々民間人を殺すくらいの演出が欲しかった。

彼女のアクションは良かった。適度にセクシーで美しく、動きもしなやかだった。その個性を際立たせるような、残忍なエピソードが不足していただけだろう。もっと大柄の女性でも良かったかも。

敵側のボスであるコーヘーゲン氏も、アクの強い俳優とは感じなかった。自分が殴り合いをする必要は全くないので、顔だけは極悪そうな人物を選ぶべきだった。作品の演出のツボのようなものが欠けていなかったか?

主人公の友人である黒人の俳優も理解不能。見るからに好人物、もしくは善良で裏切りそうにない、そんな個性が欲しかった。親しみをどうやって持てるのか疑問に感じるような俳優では、最初からストーリーをある程度知っている人間は呆れてしまう。

手のひらに携帯電話を埋め込む設定には驚いた。物をつかむのに不便ではないかと心配してしまったが、そこは先端技術で何とかするのだろう。探知機を鼻の奥から取り出す気味の悪いシーンがなかったのは良かったかも知れないが、印象に残りにくい面もあるだろう。

地球の反対側とロケットみたいな船で行き来するという設定、あれは映画用のオリジナルアイディアだろうか?それとも元々の原作の設定だろうか?CGで大がかりな構造物を描いていたが、感心するほどの設定だったかは疑問。

下町の風景は、「ブレードランナー」とほとんど同じだったように思う。新宿のような風景より少し変化して、韓国語が入ってるくらいが違いか?雨の降り方、建物の作りなども、過去のSF映画との違いが目立たない。ハッとする驚きが得られない。CGのスタッフに、もう少しの工夫をお願いしたかった。ひょっとして、香港か韓国あたりのスタジオに丸投げしたのでは?

カーチェイスの迫力も凄いとは感じなかった。スピード感や横からのGの表現が不充分。制作会社が同じである「ワイルドスピード」のスタッフを使って、かなりを実写化することも可能では?今は実写版でも凄い映画が多いから、CGを使うからには奇想天外な動きをしないと飽きられる。スタジオさんの努力不足。

数万人の兵隊で、地域を制圧するという話もやや疑問。一隻の船でやってきた兵団だけで町を征服しようなんて、無理だと思うんだが・・・

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