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2013年2月28日

一枚のめぐり逢い(2012)

Warner

- 不自然さ -

イラク戦争で九死に一生を得た主人公は、助かるきっかけとなった女性の写真を手に、帰還する。問題の女性を探して、はるばる旅した彼だったが・・・・

・・・「ザ・ラッキー・ワン」という原作があるんだそうだが、帰還兵を描く作品は戦争の後遺症を題材に、仮に勝利しても精神的に深く傷を残す人々を描いて、いつも考えさせられる。身内の誰かが亡くなった場合は、特に激しい後遺症を残すと思う。

主人公を演じていたザック・エフロン君は、得意のダンスは封印して、腕を激しく鍛えていたようで、かろうじて兵隊の雰囲気も感じたが、やはり得意分野の役柄ではなかった。彼のような個性の兵士は、勇敢に戦いそうな気はしない。

その代わり、ドラマの部分では素晴らしい演技派ぶりだったと思う。メロドラマに関しては、青春モノの数々で演じたキャリアがあり、実に上手い。涼しく悲しげな目だけで、女性ファン達はまいってしまうのだろう。恋愛物に出させたら、今のナンバーワンかもしれない。

共演者の女優テイラー・シリング嬢は、なかなか美しく、動物を世話しているといった役柄も良かったこともあって魅力的に写った。ゴージャスそうな女優では話がおかしくなってしまうし、逞し過ぎても恋愛ドラマが成立しない。細身で色気もあり、適度な年齢となると、イメージとして彼女は最適だったようだ。

自分がもし戦場に出ないといけなくなったら、おそらく無事で済んだとしても心には大きな傷を残すだろう。仮に誰かを殺したり、拘束したりしたことがあったら、悪夢にうなされるのではないか?でも戦地で人道的な行動にこだわっていたら、真っ先に敵の攻撃にさらされるだろう。そうしないように行動したら、今度は過激な残虐行為に走ってしまうのを止めにくい。細かい判断で迷うことだろう。

仲間の兵士が吹き飛ばされて自分だけ生き残っても、遺族に顔向けはできないだろう。主人公が戦地のことをなかなか打ち明けられなかったのは、ある程度は理解できる。

でも、この映画の流れの場合は、ストーリーのためだと思うが、やや不自然に感じた。兵士が突然訪れてきたら、普通は怪しいと考え、どこの部隊でどこで戦ったか、根掘り葉掘り尋ねるし調べもするのではないか?ヒロインの兄が亡くなった状況が気になるなら、必ず詮索すると思う。その辺に不自然さは感じた。ラストの川のシーンも不自然だった。都合よく行き過ぎたのでは?

原作のせいか、監督のキャラクターのせいかは判らなかったが、音楽や映像が一体となって悲しく美しい物語になる、その流れを掴みそこなったような、多少の期待外れに近い感覚はあった。でも、悪い作品とは思わない。恋人と観るのはオススメ。ロケ地は美しく、舞台として素晴らしかった。

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