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2013年2月 7日

幸せへのキセキ(2011)

- 家族向き  -

妻が亡くなった後、子供達の情緒に危機感を抱いた主人公は、思い切って動物園つきの住宅を購入し、動物園経営に乗り出す・・・

・・・・マット・デイモンとスカーレット・ヨハンソンというスターが出演していたが、大きな作品ではない。二人が共演した理由もよく判らない。片方だけで充分な気もする。

エル・ファニング嬢も出演していた。魅力的な表情を見せていて、完全に姉の株を奪ってしまった感がある。姉の巻き返しにも期待したい。

俳優達の演技は悪くなかった。でも特別感動的な話になっていたとは思えない。ほんのり、良い話だったという程度。名作になったとは感じなかった。仮にテレビの特別ドラマで作られていたら、まあまあ納得できる作品かなと思うが、これを劇場で観たらチケット代を少し返して欲しいと思うかも。

その代わり、家族で観れる作品。悪役もいるにはいたが、本物のワルではなく、多少性格上の問題があるかなといった程度。細かなエピソードには適度に娯楽性もあり、ほんの少しラブ・ストーリーじみた暗示もあった。でも恋人といっしょに選んで観るべき作品とは言えないのでは?

もし恋愛の発展になる展開があったら、セクシーなシーンがなくても、物語に奥行きのようなものが出たのではないか?単に経営的な苦境を乗り越えただけでは話として不充分。ヨハンソン嬢が演じたスタッフは重要な役柄なんで、彼女も家庭の状況が悪く悩みを抱えていたなどの苦境があると良かった。人物みなの奥行きのようなものが足りなかったと思う。

共演者に多少の誇張があっていいから、主人公と対立する人物が多いほうが良かった。スタッフから総スカンを喰らうくらいは当然ではないか?激しい意見の対立があったほうが物語になったと思う。仲良くなるのが早すぎる。

実話は何かの本で紹介されていて知っていた。個人経営の動物園が存在することが信じがたいが、国が広く、土地代がかからなければ可能かもしれない。本人は、もともと動物に関する本を書くような人で、映画のように動物に興味ない人物ではなかったらしい。資産家で、思い切ったことができる財力があったことも事実。でも、経営には苦労しているようで、今後も安泰かどうかは判らない。

動物の健康を保つのは簡単ではないだろう。日本の動物園の多くは、専門的な知識を持つ人間がたくさんいて、温度やエサなどにも気を使っていると思うが、その分の費用も相当なもんだろう。個人経営では大変では。

「ライフ・オブ・パイ」でも個人経営の動物園の話があった。他に娯楽がないなら、動物園に客が集中するから、経営も成立するかもしれない。テレビやゲームセンターなど多種多様な娯楽がある日本の場合は、動物園やサーカスなどは下り坂の業界だと思う。

熊本市の動物園には年に1~2回は行く。子供がまだ小さいから遊園地のほうがメインだが、動物園にも少しは客が集まっている。経営が良好という話は聞かない。おそらく末っ子が大きくなったら、まず行かなくなるだろう。大人も楽しめるような企画が足りないと思う。旭山動物園のような経営努力は、どこでもできるとは限らない。

別府の海たまごは良くできていて感心する。福岡市のマリンワールドや鹿児島市の水族館にも一度だけ行ったが、それぞれ満足できた。意外にも大都市であるプサンの水族館にはショーがなかった。イルカショーが出来るのは、やはりかなりの観光客が期待できる場所でしかありえない。プサンなら成功すると思うんだが・・・

熊本市動物園の職員全員が市の正職員だとすると、高給取りになって赤字が出てしまう。かなり嘱託も多いのではと思う。遊園地のスタッフには外人もいる。おそらく友好都市から派遣されてきた人たちへのバイトの仕事ではなかろうかと思うのだが、よくは知らない。

民間経営の場合は、いったい給料はどうなるのだろう?よほど客が来ない限り、黒字にはならないはず。好きでないとやれない仕事だろう。作品の中では獣医を呼びに行くという話があった。日本の場合だと、おそらく獣医はスタッフに何人もいるのでは?知らないのだが・・・

作品のタイトルもいただけなかった。テーマが曖昧になると思う。原作は「私達は動物園を買った」というシンプルなもので、そのままのほうが良かったかも。

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