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2013年1月27日

キラー・エリート(2011)

- アクションが見事 -

ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画。主人公は、殺し屋稼業から足を洗ったはずの男。そんな彼に元同僚の命と引き換えに、暗殺の依頼が来る・・・

・・・原作は本物の工作員が書いたそうだが、それならではの迫力があった。映像もプロが作ったと感じる高いレベルで、素晴らしかった。子供には、あんまり見せたくない映画である。リアルで、かつ魅力的な殺し屋が登場してしまうので、殺しも良いことのように感じられては敵わない。恋人と観るのは悪くないと思う。話が暗すぎないので。

逃げる仲間がトラックに轢かれてしまうシーンや、ビルの屋上から飛び出すシーンは、撮影や編集を周到に計画したのだろうが、本当にリアルで見事なアクションだった。

主演のステイサムは完全に役柄に合致していて、いつもよりもカンフーアクションが目立たない本当の格闘を演じていた。そのせいか、今までよりもリアルな印象を受けた。適度に殴られ、適度に相手を倒していたから、ようやく正しい戦いぶりに気がついたのか?演出家、格闘技指南役が良かったのか?

いっぽう、殴りあったクライブ・オーウェンは、本来が格闘系とは言いがたい印象もあり、見劣りがするのではと思いきや、結構サマになる動きぶりで、これは技術指導と演出力のなせる技だったように思う。あんまり元軍人という印象を受ける役者ではないように思うのだが、本物の工作員も意外に筋肉マンではないのかも。

S.A.Sは実在する組織なんだそうだが、何をやっているのかは本当のところ、さっぱり解らない。もしかすると、本当に外国の戦争に加担したり、戦争を仕掛けたりの工作をやらかしているのかもしれない。工作の内容が漏れてしまったら、たぶん予算削減、解散や編成替えが起こるから、とにかく秘密裏にやっていることだろう。

ネット上でS.A.Sと書いてしまったがために、彼らの情報網に引っかかって、私の元に勘違いした殺し屋が来るようなことがなければ良いのだが・・・・

イランの大使館員人質事件の時、米軍の作戦が失敗したことがあった。ピッグス湾事件や、もしかするとトンキン湾事件でも、諜報員が活動していたのかもしれない。危機を察知すること、情報を得ることと、緊張を高めてしまうことは表裏一体のことであり、結果的にか意図してか判らないものの、戦争を発生させる場合もあっただろう。

そんな仕事を続けられる神経は、全く理解できない。国家のため職務のためとは言え、無実の住民を巻き添えにできるのは、やはり常人の神経では無理。殺し屋の神経も同様に理解不能。

本当の殺し屋が足を洗う積もりになったら、どんな仕草や表情を浮かべるのだろう?その辺の描き方が難しいところで、今まで多数の元殺し屋が主演する作品があったが、なかなかリアルさや悲しさを上手く持ち込むことができていない。ニヒルそうな顔つきを出しても、どこか二級品というイメージが浮かんでしまい、駄作に終わってしまう。

この作品の主人公は及第点だったと思う。でも、例えば高倉健のような悲哀に満ちた影、暗さは感じられなかった。恋人を持つことは相手を危険にさらすことにしかならないので、普通なら身を引くと思う。この作品の主人公はそうしていないので、リアルさ非情さに欠けていた。その分だけ、味が損なわれたと断言してよいのでは?

シリーズ化する作品とは思えないので、主人公は恋人を救うために死んで欲しかった。・・・って、またオイラは簡単に人を殺す。殺し屋だねえ。

 

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