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2013年1月10日

そんな彼なら捨てちゃえば?(2009)

Ewline

- なかなかドラマチック -

複数の男女がオムニバス風に関係し、互いにくっついたり離れたり、色恋沙汰を繰り広げる話。くだらないだろうと思って鑑賞しないでいたが、知人のビデオ屋さんが移転新装オープンしたので、挨拶代わりに鑑賞。

・・・・ところが意外に面白くて、結構ドラマティックな場面もあり、出来が良かった。よく知っている人気俳優たちが共演しているから、登場人物に存在感があったからか、または本当に脚本や演出が良かったからか解らないのだが、この手のラブコメによくある浮ついた馬鹿騒ぎが少なく、ドラマはちゃんとドラマになっていて好感を持った。

登場人物の個性の表現が良かったのか?

もてない女史を演じていたジニファー・グッドウィン(ジェニファーではないようだ)が、可愛らしい仕草やふられっぷりがおかしく、実在感があった。もう少しオーバーな表情の女優さんだと、名演をやってしまって大泣きしたり、暴れたりしそうだが、それを避けていたセンスが誰かにあったのだろう。

「ああ、私ふられちゃったみたい。」と感じる時の表情は、不安感を隠そうとした一見冷静そうな、でも悲劇を予感した雰囲気が出ていて、それでいて観客には過度に悲しく感じさせず、秀逸だった。相当上手く演じないと、バランスを保つのは難しいだろう。

スタッフは「セックス&ザ・シティ」の人達らしいので、ラブコメのプロとも言える。一段高いレベルで作品を作っていたようだ。

ベン・アフレックの役は少し中心から外れた印象を受けた。わずかだが、実在感にも欠けていたかもしれない。スタッフは女性を描くことにかけてはプロだが、男性側はワンパターンなのかも。

ドリュー・バリモアの周囲にはホモセクシャルな連中ばかりというのは、完全にコメディの要素のために作られた設定。彼女は製作にも関わっているようなので、ラブコメの面でオイシイ役を得ていたのか?でも目立つ役ではなかった。

これに対し、スカーレット・ヨハンソン嬢は作品の中心にいた。少々グラマー度が過ぎる印象も受けたが、最もセクシーで、色気の面では最高に役立っていた。歌も歌っていたようだ。でも、セクシーガールが必ずしも良い男をゲットできるとは限らないのが世の不思議。彼女のような女史は、結構多い。

売り時を間違えてしまうのだろうか?つまり、見るからに生命力にあふれる旬の時期には力量をもてあまし、余計な冒険に使ってしまう。その時は、まあ次の男を虜にすればいいのよくらいに思っていると、自分より若いピチピチガールに獲物をかっさらわれてしまう。

読みと策略、自らの限界を知る自制心、まるで野球選手が球団と交渉するかのごとく、ただの魅力以外の能力が要求されるのであろうか?野球バカは、安い給料で頑張り過ぎて故障し、そのうちポイされてしまう。セクシーガール達には、そうなって欲しくない。

いつ相手を代える・・・トレード、大リーグ挑戦、ポスティングシステムの利用、その他諸々、考えることは多い。にこやかにそれを進めるのは大変なこと。そのためには、野球選手の代理人に相当する交渉人がいたほうが良い。

映画の中では恋愛哲学を持つバーテンダーなどが、ちょうど良い相談相手だ。同性の友人が、相手男性の事情を調べる役を果たしてくれるのも大事なこと。仲人なんかも、本当はずけずけと相手の事情を尋ね、言いにくいことも「言いにくいことですけど・・」などと言いながらズケズケ言って、双方を騙す役割をやっていたと思う。

どんな交渉人を味方につけるかが、自分の人生設計に深く関わっているのである。ヨハンソン嬢は、交渉人らしき人物を持たなかった。あれでは失敗も当然だ。ちなみに家内は私と交渉する前に、私の上司に私の素行を確認していたらしい。裏切られないように、安全パイとして相対したと後に教えてもらった。鋭いリサーチによって、今や彼女は毎日昼寝三昧の生活を手に入れたのである。

 

 

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