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2012年12月26日

エンド・オブ・デイズ(1999)

- 死に方論  -

ミレニアムを祝う頃、警備会社のある職員は、不思議な銃撃事件に遭遇する。事件の裏には、人類の存亡に関わる怖ろしい存在が関わっていた・・・・

・・・10月21日の衛星放送でやっていた。シュワルゼネッガー主演の懐かしい作品。全体を通して見たのは初めて。ラストシーンしか覚えていなかった。過去にも、いつかのクリスマス頃に放映されていたような気がする。

番組宣伝では教会の椅子がポンポンと飛んで、次々と何かが迫ってくるシーンが使われていた。爆薬かバネか圧縮空気か何かで仕掛けたものだろうが、何度見ても迫力を感じる。ガラスが割れてバラバラと落ちてくるだけのシーンもあり、本当にそれだけで大したことはないのだが、流れの中で見ると面白い。

あのシーンは、おそらく巨大なセットを作って撮影したと思えるが、高さも相当あるし、広くて複雑な構造、調度品や装飾品の類も随分と細かい。適度に傷が入ったように、実に詳細に教会らしく再現されている。セットや美術、火薬担当のスタッフが非常に良い仕事をしているようだ。

電車の中で戦うシーンも、主演の独特の激しい表情のおかげか知らないが、迫力を感じる。カメラの位置や場面の切り替えなどのテクニックが良いのだろう、他と同じような事故の映像なのに、いかにも激しいという印象を受けた。

ところが敵が正体を現してしまうと、逆に迫力不足の印象もある。昨今の怪物、例えばタイタンの戦いに出てくる巨大な魔神などとは、やはり迫力の面では劣る。CG技術の差がある。

ミレニアムが話題になった当時、いろんな作品が世紀末関係を題材にしていたが、一番記憶に残っているのは、この作品。公開時の人気としてはミッション・インポッシブル2やトイ・ストーリー2のほうがあったようだが、時期を得ていた題材だったとは思う。

シュワルゼネッガーの映画としても、そろそろ終わりに近い印象。かなり齢をとってきているし、彼のキャラクターに対する飽きもある。わりと満足できる出来の最後の作品というべきか。ラストシーンも、以前の彼なら避けたいパターン。少し惨めな感じだった。

いかな大スターでも、やがては体力的限界が訪れ、イメージ通りの役になじまなくなる。シュワルゼネッガーは喜劇的な面を強調したりして長く役柄を維持したが、無様な死に方、もしくは戦いに一方的に勝てないなどの微妙な変化を選択して失敗したような気がする。

彼自身が選んだのかは解らない。監督が余計な配慮をして、自ら突き刺さって死ぬ壮絶なシーンを勧めたりしていたのかも知れない。確かに壮絶で、彼の覚悟が解るシーンだったが、鮮やかな死に方ではないので、役者のイメージにはよろしくない。

だから、どんな事情があろうとも、無様な死に方は認めないという契約を交わしておくべきだった。爆破で形見の品だけを残して死んでいく、そんな壮絶さのほうが後の印象が良かったと思う。

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