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2012年11月26日

監獄ロック(1957)

- かなり説教くさい  -

酒場で乱闘騒ぎを起こした主人公は監獄送りとなる。そこで知り合った元ミュージシャンの影響で歌手を目指した彼は、パートナーの女性と共に曲を売り込み、成功したかに見えたが・・・

・・・エルビス・プレスリーの人気を当て込んで企画されたことが明白な映画。当然、美女やダンサーたちが華麗な恋物語を演じるかと思いきや、意外にシリアスな表情のエルビスが、あんまり浮かれない表情のまま淡々と演じていた印象の映画。

ストーリーも非常に痛快とは言えない。アイディアを盗まれてしまう、売込みが上手くいかない、やがてヒットを飛ばして~うんねんは実像に近いので、彼のファンには受けたかもしれないが、全体を通じて笑顔があんまりないし爽快さを感じられる話ではなく、いたって教訓めいた真面目な展開になっていたように思う。

エルビス・プレスリーは、子供の頃の印象では大スターだったてねという感覚だったが、当時既に古い歌手の一人に過ぎなくなっていて、独特の衣装やパフォーマンスは子供には笑いの対象。カッコイイという印象はない。

この作品の頃の彼は随分と若々しく、動きも軽快。ツイストスタイルの踊りもスピーディーにこなしていると思う。確かに当時あんなパフォーマンスをしたら石が飛んできてもおかしくないから、その個性に人気が出たのも解る。

ただし、今の若い人たちのダンスと比べたら、何か妙な格好に見えてしまう。だから、若い人達や子供には絶対に受けないと思う。ダンスだけで笑われてしまう。

テーマ曲は傑作だと思う。未だに斬新さを感じる。「イカスぜ、クールだぜ!」・・・ってな言い方も古いが、とにかくそうだ。冒頭のドラム主体の導入部は、それ以前のゆったりしたR&Bやカントリーミュージックを退屈に感じさせるようなノリの良さを感じさせる。古い音楽とはセンスが違うよと、直ぐに理解させる効果があったと思う。

少なくとも、あんな曲調では男女がしっとりと手をつなぐクラシックダンスはできない。そんなスタイルに嫌悪感を感じるような、当時の若者の感性が曲にも反映されていたんだろう。

プレスリーの演技には魅力を感じない。誰か他の俳優、例えばマーロン・ブランドなどをイメージして真似ていたのではないかと疑ってしまう。でも乱闘シーンは結構上手い。体力があったからだろう。

共演の元ミュージシャン役は知らない俳優だったが、歌も演技も味があって上手かった。セリフの言い方などには不自然さを感じたシーンもあったが、セリフ自体に問題があったのかもしれない。

ヒロインは個性的な女性だったが、やり手のビジネスウーマンは、あんな感じなのかもしれない。この映画の主人公に「トゥルー・ロマンス」の主人公はハマッていた。そんなにクールだったろうか?確かに笑わない人物ではあったが、私にはニヤっと笑うポール・ニューマンやマックウィーンのほうがクールに思えるが。

 

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