映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« 野郎どもと女たち(1955) | トップページ | 刑事マルティン・ベック(1976) »

2012年10月 6日

バトルシップ(2012)

- ドンパチ映画 -

RIMPACの演習中の海軍の前に、突然エイリアンの艦船が出現。ハワイ周辺を占拠して、宇宙との交信の準備を始める。日米の海軍兵士達が協力して戦おうとするが・・・

・・・・主人公が素晴らしいキャラクターの役者だった。「ジョン・カーター」という映画にも出演しているらしいが、冒険野郎の雰囲気が漂い、最初にコンビニに侵入するシーンは実におかしい。

子供向きの映画だと思う。でも恋人と観ても悪くはないはず。あんまり考えずに、ただドンパチを楽しむ痛快さを望むなら、良い映画。

ヒロインに相当するのは大変な美人だった。映画の流れには不必要なほどのナイスバディで、モデル出身らしい。少し活躍しすぎて不自然とは思ったが、美人なので個人的には何でも許しちゃう。

Decker  

もうひとり、タレント歌手のリアーナが兵士役で出演していたが、もともとが可愛らしい個性なので、兵士役は似合わない印象。こちらも可愛らしいので何でも許しちゃう。どうせ二人が出演していて、場所がハワイとなれば、水着サービスのシーンは必要でしょうが!色気の解らない監督さんだ。仕方ないので私が替わってサービスするが、映画シーンとは関係なし。

Photo  

バトルシーンは素晴らしい出来だったと思う。敵の戦艦みたいな船から、妙な爆弾が飛んで来て爆発する様が迫力満点。ヨーヨーのお化けみたいな機械が街を襲うシーンも素晴らしい。

もともとのアイディアは、もしかするとゲームなのだろうか?最近はゲームの映像にも数億円かけるのが普通らしいから、こみいった展開のゲームを、そのまま映画化した可能性はある。原点はゲームかも。

人物の描き方は、かなり手を抜いてあった感じ。軍隊ものだから仕方ないのだろうが、パターン通りの軍人、父親、冒険野郎、弟思いの兄、約束通りの死、ストーリーは最初から読まれてしまいそうだ。したがって、後はどんなCGで戦いを描くか、主人公がどんな冒険的勝負をやるかにかかっている。

この作品の性格上、あんまり本格的な人間ドラマを織り込むのは難しい気もする。主人公は、おそらくあのままが最高だった。

日本側の船長は、もっと悪役俳優が望ましいと思う。性格的にひねていて、主人公をバカにしているが、大事な場面で協力する展開を明確にするために、ニヒルな役者のほうが良い。

映画の字幕で「絶対あれは北朝鮮だ!」「中国船か?」などというセリフが目立った。たぶん中国では別な字幕が付くのだろうが、現実として彼らがやってきたら、ゲーム感覚で済むはずがない。尖閣諸島国有化に抗議してデパートを襲ったりする連中だから、今の日本人の常識は通用しない。話すらできないはず。

地上戦になったら、それは悲惨を極めるだろう。彼らが軍人と一般人を分けて考えてくれる保障はなく、目についたら片端から射殺するかも。沖縄では米軍だってそうだったのだから。

ただし、そんなことをやってどちらかに利益が生じるかというと、たぶん双方とも得しない。中国の経済にも悪影響は必至だし、海運が止まるだけでも日本経済には壊滅的なダメージが来る。アメリカの貿易も悪い状態になるだろう。仮に一時的に勇ましい人物が権力を握っても、やがて国内から足を引っ張られるはずだが・・・

中国国内の権力争いの中では、一時的に得する勢力がありえる。反日を鮮明に訴えたほうが権力を握るチャンスにつながる。したがって、親日の勢力を追い出す手助けを日本がやっちまった格好になる。でも結局、日本との関係悪化はインドや東南アジアに工場が移転するだけで、景気が悪化すれば権力を握った連中もやがて責任を追及されるはず。

アフガニスタンのような国を支配しようとするだけで、ソ連の軍事費は大変な負担になった。よほど上手く管理しない限り、億単位の人間を管理していくには、それなりの予算が必要になる。日本を管理する場合、中国といえども国の経済が持たないのでは?

通商が順調でないと、中国政府も国民も損する。それこそ人類以外の勢力でない限り、バトルをしかけて何かを得ようとする勢力はいないだろうと思うのだが、安心はできない。相手を勘違いさせる勇ましい言動は控えるべきだし、何かに譲歩するといったことも基本として許されない。

非常に失礼な素人の意見だが、石原都知事が尖閣の買取りを計画したのは、正しい行動だったのか疑問に思う。国の誇りなど精神的な面を真剣に考えておられたのかも知れないが、真剣だから許されて良いとは限らない。景気を後退させて失うものと、精神的に得るものを勝手に選んで良い立場にはない。

後先をちゃんと考え、責任を持って行動したようには思えない。仮に中国が戦闘行為に出てきた場合、どう対処する方針だったのだろうか?戦闘になる可能性は低いから買い取ろうという発想は、予測としては正しいかも知れないが、責任ある判断とは思えない。

昔の憂国の青年将校達の暴走と、あまり変わりないように思う。自分で対処できないことに公金(寄付金や都の予算)を使おうとするのは、独りよがり、無謀といった謗りを受けても仕方ない行為。心情的には理解できても、上手い手とは思えない。結果的に騒ぎが大きくなったのは、石原都知事の言動のせいと言える。

何か言えば中国につけ入られ、利用されるだけである。言葉は最小限にしたほうが良い。外交に絡む事項は、すべて外交独特の言い回しでやる必要がある。その場の思いつきで話すのは危険。それに基本的に外交は、返し技のほうが有効なことが多い。攻撃的な言動は、スキを作る。

正しいか正しくないかに関わらず、確実に被害はあった。利益は今のところない。中国政府が被害を補償すると、おそらく暴動にまた火をつけることになるから、補償されないこともありえる。事態が沈静化しないと中国政府も行動できない。補償がなく、今後の事業再開にも危険がつきまとうなら、出資した企業が破綻する危険性もある。

仮に国は何もせず、東京都に買い取るままにさせていたらどうだったろうか?

デモは起こったと思うが、暴動にまでならない可能性が高い。悪者は石原都知事だけですむ。日本国が相手でないと向こうは盛り上がりにくいはず。政府は無為無策を非難されるだろうが、どうせ政権の人気は回復しようがないので、何もしないのも一つの選択肢だった。石原氏を悪者にしたてるという、ずるい対応もありえた。

都が買い取った後、何かを建設する計画というのは確かに目立つマズイ話。それを避けたいために国が買い取るといった判断があったのかも知れない。それでも、やはり下手な手だ。

島は個人が所有していて、その人には大きな借金があったらしいのだが、破産してもらって国が国内法に基づき所有権を持つなら、それは国内問題。それへの非難は、内政干渉や民間の権利への干渉という性格になる。権利者と裏取引して、破産・・・・実は借金肩代わりといった交渉をするのが理想的だった。

問題を大きくした所有者にも、大きな責任がある。おそらく判断能力に欠けた人物だったのでは?また、政府の側で持ち主と交渉した人物にも責任がある。その個人から何らかの相談があれば、隙のない対応をする必要があった。懲戒処分が望ましい。

何も公表せず、民間の会社組織などに登記簿上の移転をさせるというのも正しい選択だったような気がする。機密費を使うことも選択肢のひとつ。もちろん、そんな会社があればだが。民間取引なら、外国は文句の言いようがない。公的な組織が表に出ると、騒ぎを大きくするだけでメリットは期待できない。

エイリアンだろうと外国だろうと、戦い方はある。勇ましい精神論をぶつだけでは、敗北を覚悟するしかない。

 

« 野郎どもと女たち(1955) | トップページ | 刑事マルティン・ベック(1976) »