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2012年9月 9日

長ぐつをはいたネコ(2011)

- 敵が誰かが問題 -

長靴をはいたネコはお尋ね者。魔法の豆の木のタネの情報を得た彼は、タネを奪おうとするが、邪魔が入る。やがて彼は冒険に加わることになるが、ワナが待っていた・・・

・・・「シュレック」シリーズのキャラクターであるネコを主人公にした、スピンオフ作品と言える。中心となったスタッフも同じらしい。もともとの長靴をはいた猫は、貧乏な主人のためにウサギから始まって、城を手に入れる賢く勇気のある真面目キャラクターだったと思うが、シュレック以降は、流れ者のダンディネコのほうが全世界的にメジャーなイメージになっているのかもしれない。

ラテン系の踊りが笑える。DVDのメニューの段階から踊りが始まり、これは良いアイディアだった。メニューの背景に気味の悪い画像を写すのはハリー・ポッター・シリーズなどがそうだが、画像の変化が遅過ぎてイライラすることも多く、もう一工夫して欲しいと感じる。この作品のDVDのメニュー画像は合格。

この作品は、たぶん子供を客の対象として企画されたものだろうが、ストーリーは少しひねってあって、どんでん返しのあり方が推理ドラマみたいで、少し複雑な印象を持った。あんまり軽いストーリーではない。もはや、単純な冒険成功の流れではやっていけないと考えたからか?根本的に、やや暗すぎる印象を受けた。

敵が誰か?そこが大事な問題。大柄の悪者カップルが強力な敵で、繰り返し主人公が撃退され、酷い辱めを受けるが、仲間の協力を得て最後に勝利する・・・そんな流れではいけなかったのだろうか?

例えば、ハンプティ・ダンプティが悪者カップルによって最後にやられる、その復讐のために主人公が戦い逆転勝利する・・・それなら皆が拍手喝采となったはずだ。巨大な鳥は子供を捜して来たので憎むべき敵ではないから、勝っても嬉しくない。勝利の感動が得られるはずがないと気づくべき。

「シュレック」の場合は、ラストにかけてハッピーな方向になり、相互の理解、成長といった流れが自然な印象を持ったが、この作品の場合は狙いは同じとしても爽快感がやや足りないような、自然さに欠ける印象も受けた。子供の受けは、だから期待薄ではないか?

大人の映画とも思えない。辛辣なギャグ満載とも言えないし、恋が盛り上がるというわけではなく、軽めに流されていたようだし、恋人と観る作品としてわざわざ選ぶほどではないように感じた。家族で観る場合も、皆が熱中することは考えにくいのでは?

中心となった友情の話の流れが、リアルと言えばリアル、複雑でくどいと言えばくどい、奥行きに欠けると言えば欠ける、そのような印象だった。もう少し設定を練ったら、単純な話にできてスッキリしたのではないだろうか?

 

 

 

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