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2012年9月30日

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬(2011)

- マトモなストーリーでした -

英国の諜報部員だったジョニーは任務で大失敗し、失意の中、修行に励んでいた。彼の元に特殊な任務の命令が来る。しかし、そこには怖ろしい陰謀が隠されていた・・・

・・・ローワン・アトキンソン主演のパロディ・スパイ映画。慰めの報酬は特別パロディになっていたわけではなく、適当に名前を借りただけだろう。

私には、かなり面白く感じられた。ギャグのセンスには慣れが必要かもしれないが、かっての「ミスター・ビーン」よりは万国共通の領域に近づいている印象。ビーン・シリーズはテレビ向きに作られていた感じで、間の開き方に戸惑う場合が多かった。

この種の作品は大好きだ。少しマヌケな主人公が一流スパイを目指して失敗を繰り返す話、とことん下品かマヌケかスケベな主人公が、同じく変人の悪人と戦う、そんな話が定番だが、いつも繰り返し見たくなる。

ただし、他の人も楽しめるかどうかは解らない。あまりのくだらなさに、呆れて気分を害する人もいるかも。

ストーリー展開は非常にマトモだった。本当のスパイ物として通用するかもしれないほどマトモで、そこから主人公が替わるだけで、非常に妙な方向の映画になるというのが不思議。確かに、ストーリーごと妙な方向にすると、作品としての魅力は失せてしまうかもしれない。

この作品は、いちおう子供といっしょに観れるだろうと思う。ただし、子供に受けるギャグかというと、半々ぐらい受ける程度かも知れない。非常に満足する子がいたら、そのほうがおかしい。恋人といっしょに観る場合は、ニヤニヤ程度の笑いで適度に受けるかもしれないし、他のことに興味が行くかも知れないという微妙な感じ。

主人公のキャラクターは、Mr.ビーン・シリーズよりは正常化していた。アトキンソンは何かの遺伝子異常かと疑えるほど笑える顔をしているようだが、冒頭でヒゲ面になってみると相当にワイルドで、それなりにサマになっている。ヒゲは人に迫力をもたらしうることがよく解った。

女王を使ったギャグには驚いたが、ちゃんと許可を取っていたのだろうか?日本の映画に首相が出てきて何か失敗を演じても、おそらく問題ないと思うのだが、皇室の場合はダメだろう。事前に宮内庁あたりに許可をうる必要があるように思う。ただし、法的にどうかは知らない。著しく名誉を傷つける場合、または右翼が因縁をつけてくる場合を除き、別に気にしなくてもいいものかも知れない。

観客がハッと驚くようなアクション、本来のギャグ・パロディから逸脱したスリル、そんなものがあって期待以上の興奮が得られれば、こういった作品は成功すると思う。どうだったろうか?私には、期待以上にマトモな展開だったことが驚きだったが、アクションやCGなどで驚くほどではなかったかも。

考えようによってはの話だが、ハードボイルドタッチの真面目なスパイ物の場合も、ありえない設定、極端にクールな主人公が非人間的な活躍をするという、いわば非現実的なおかしい話をやっていることは同じ。笑えるか笑えないか、そこは紙一重の演出、主人公のちょっとした表情や顔つきの違いによる。

ジョニー君が最初から最後までクールな主人公を演じたら、観客はどう反応したらいいのか困ってしまうと思うが、面白いかも知れない。

 

 

 

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