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2012年9月24日

宇宙人ポール(2010)

Universal 

- ポールのキャラが大事 -

SFオタクの英国人二人組が、アメリカのミステリーゾーンを尋ねて旅をするが、本物の宇宙人と遭遇してしまう・・・

・・・宇宙人の言動が非常に面白かった。人をなめているというか、世間ずれというか、なれなれしい態度。ガラの悪い不良宇宙人のヤク中のキャラクターが面白かった。

こんなキャラクターの宇宙人は、「メン・イン・ブラック」にも出てくる。トカゲのような小さい型の宇宙人で、確かMIB2では結構活躍してくれていた。常にダベリながら、地球が危機におちいるとさっさか脱出しようとして歌を歌う。あの性格の悪さが映画的には素晴らしい。この作品のポール君も良かった。

このキャラクターをどう作るかで、映画の出来は決まっていた。で、おそらく成功していた。もっと下品で、嫌われるほどの極端な個性にすることもできたと思うが、英国の伝統がそれを許さなかったのか?

例えば、スラング丸出し、なにかと言えばクソ、ファック、ボケなど、スラム街に住むヤク中どものようなセリフで、主人公達をバカにして奴隷のように扱う。主人公達が、なんとかして逃げ出そうとすると、弱みを握っていて脅される・・・そんな嫌われタイプもありえた。

最後に仲良くなって、感動する路線を狙うという寸法である。

この映画のレベルでも、ひねたワル宇宙人の言動は、子供には見せづらくなってしまい、やや大人限定の度合いが増してしまった。もちろん、こんな映画こそ、子供は観たがるもんだろうが。

恋人といっしょに観る作品としても、あんまり勧められないオタク度の高さを感じる。だから、この作品はオタクには最適だろう。映画オタク、SFオタク、何か性的な面のオタク、ひょっとしてホモセクシャルな嗜好のある方には受けるのかも知れない。

小品だが、作品の質と狙いが合致して、退屈しない出来だった。

人間側のキャラクター設定は、少し不完全な印象を受けた。直ぐ仲良くなる男は、いかにも大人しそうな外見で、確かに役柄と合致していたとは思うのだが、それだけでは印象に残りえない。親切心が災いして、かえって害を与えてしまう、もしくは涙もろくて同情しすぎて宇宙人が迷惑がるなど、笑える設定もありえたはず。

もうひとりのデブ男優は、嫉妬心を隠そうとしている様子が上手く、かなり個性が際立っていたと思うのだが、ちょっと裏切りめいた行為をやっちまうなど、ひねた部分があったほうが人間らしい。それによって物語性を高めることができたのでは?

また、外見だけで客を納得させるだけの際立った個性があったとは思えない。本職の役者に任せてもよかったのでは?

同行する信心深い女性のキャラクターは面白かったが、下品な言葉を使いたいという衝動は、取ってつけたかのような印象を受けた。せっかくだから、宇宙人に頼んでワルの言葉づかいにしてもらうといった手法もあったのでは?

また、この女性が非常に信心深そうな外見だったとは感じなかった。ヘヤスタイルは当然移民時代のピューリタンのような清楚な感じ、丈の長いスカート姿、教会に勤めているとしか思えないような格好の女性が良かった。そして彼女が豹変したら笑いにつながるはず。

もし、この映画がアメリカで計画されていたら、おそらく教会から強い妨害を受けたのではないか?でも撮影はアメリカだし、製作はアメリカ資本と思う。キリスト教をあっさり捨てさせるストーリーを許すなんて、何かウルトラCを使ったのだろうか?

もしくは、これからサイモン・ペグらスタッフに復讐が始まるのかも知れない。政府組織よりも執念深い組織を敵にしてしまった可能性はある。

映画の中では、敵がもっと強大な力を持っていたほうが良い。旅の途中でトラブルとなる二人組みは、レスラー体型の凶悪バイカーなどはどうだろうか?軍の関係者も、性格がひねていて変質者としか思えないような人種のほうが良かった。

シガニー・ウィーバーを登場させたのは、「エイリアン」シリーズの彼女の活躍に敬意を表したからだろうが、どうせなら派手に失敗させて欲しかった。フルヌードになる~逆さづりになってスカートが丸見えくらいはやって欲しかった。笑わせるために出演しているのだから、銃を撃ってもしょうがない。

 

 

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