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2012年8月10日

マダガスカル3(2012)

- ソツのないブランド -

もとはニューヨークの動物園で暮らしていた動物達は、今はアフリカで望郷の念を抱いていた。そこでモナコを経て、アメリカに戻る計画を思いつくが作戦は失敗し、動物管理局に追われてサーカス団に紛れ込む・・・

・・・シリーズ第三弾はヨーロッパを舞台に、御馴染みのメンツが騒動を起こすストーリーだったが、第一作よりずっと盛り上がったような気がした。最も良かったのは、ロンドンでのサーカスのシーン。3D用に作られたアイディアだろうが、立体的に出演者達が交差して飛び交うシーンが非常に色鮮やかで、美しかった。音楽も良かった。

Dreamworks_2 

それと、敵となる女性管理官(上の画像)のキャラクターが素晴らしかった。動物のような姿勢で主人公らを探索し、しつこくでタフ、性格的には好かれる要素がない、しかし外見は笑える。よく出来た人物だった。

この作品は小さい子供向きだが、大人もある程度は楽しめると思う。ストーリーはクサイし、恋の話は中途半端なのだが、先ほど述べたような美しいシーン、魅力的な悪役によって、かなりの人が退屈まではしないと思う。恋人と観るために、あえて選ぶべき作品ではなく、やはり子供中心の集団が客の対象なんだろうが、万人向けに調整してある。

シリーズ1の時は、近い時期に似たような話の「ライアンを探せ!」が公開されて、こちらの映像が手抜きにしか見えなかった。いかにも子供受けするように極端な擬態化、誇張がなされていて、その姿勢が少々鼻につくような印象さえ覚えた。シリーズ2は、とうとう観ないまま。この作品は、他に子供に見せる映画がなかったから観せたという状況。

予測してなかったのだが、私は満足できた。子供に安心して見せられるブランドが、いつの間にか形勢されていたのだ。そのくせ、子供だましにしては高度な立体映像、美的センスに優れたサーカスのシーンが観られる。少し得したような気さえした。

シリーズ化する映画は、「安心して子供に見せられる。」「絶対に気味の悪いシーンがある。」「目を見張るほどのアクションが必ずある。」といった、ブランドイメージを作らないといけない。この作品は、だから私が知らないうちに、それに成功していたということだ。手抜きCGとバカにしたのは間違いであった。

思えば、非常に個性的な集団であった。ペンギンズは、特殊工作部隊のような高度な作戦能力がおかしい。シマウマは、ひょうきん部門の中心、カバはお尻の動きだけでも笑わせる。綱渡りだけでもおかしい。できっこない太った動物がやるのは、他のアニメでもよくあることだが、この作品においては時間や表情、加えたダンスなどの要素が絡んで、飽きないで済む。

新しい個性であるトラやヒョウ?、アシカとクマも、それぞれをどう際立たせるか、よく検討しつくしていたかのようだった。

もし、ほんの少しでも綱渡りのシーンが長かったら、観客は飽いてしまう。本来、ありふれたシーンなのだから。だから直ぐ別のシーンと切り替え、大砲や空中ブランコなどを見せた後に再び綱渡りといった画面の切り替えが必要になる。その切り替えのセンス、編集の仕方にソツがなかった。

 

 

 

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