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2012年8月 7日

モンスター上司(2011)

- 発想よし -

それぞれの職場で、上司にえげつない仕打ちを受けている3人組が、互いの上司殺害計画を実行する話・・・・

・・・・発想が良かった。殺しを企画しながら、マヌケなグループが大失敗を繰り返す、そんな話は今までの映画でも可笑しな話が多かった。返り討ちに遭ったり、思わぬところで強い相手が何か失敗して自滅してしまう意外性など、パターンは決まっているのだが、それでも可笑しい。

また、上司役も役者達がそれぞれ頑張って演じていたので、楽しい作品だった。敵となる人物が怖ろしく、しかも狡猾であればあるほど、主人公達が可哀相になってくる効果もある。常道のままやれば、必ず可笑しい映画になる。

中心の3人の個性が目立たない印象はあったが、「ハングオーバー」シリーズに近い笑いがあった。大物俳優が敵役を演じていたので、意外性もあった。画期的な笑いはなかったと思うが、適度に意外で、ほどよく下品な路線は外れではなかったと思う。

3人組の理想のパターンとして、一人は比較的まともだが気が弱い、一人は変態めいた趣味を持った男、一人はスケベと考えるのは適切な判断だったようにも思えたが、互いに過去の何かの経緯で恨みや不信感を持っていて、それがネックになって失敗するパターン、または高校時代の失敗をいまだに引きずって、それが原因でケンカになる、作戦に影響する、そんな設定もパターンのひとつだったと思う。それはなかった。

普通なら、作戦に失敗し、互いに罵り合い、「お前は高校の時もそうだったんだよ!だから出世しないんだ!」みたいなセリフを言い合うシーンが欲しい。激しい対立から、再び力を結集するシーンは良いと思うんだが・・・ そんなヒネリの面が少し検討不足だったのかも。

時間があればだが、主人公達が家庭でも虐げられ、鬼のような奥さんに怒鳴られ、子供にはバカにされ、救いようのない可哀相な状態であったほうが、観客の同情がより集まると思う。それもなかった。

この作品は子供には向かない。中学以上の子になら受けるし、悪影響も知れていると思うのだが。恋人と観る場合、お気楽な映画が好みなら結構いけるかもしれないが、基本的にばかばかしい作品なんで退屈する人、ギャグに付いていけない人も多いと思う。

最も目立っていたのはタフでいじわるなボスを演じるケヴィン・スペイシー。とことん部下をいじめ、嫌われ方が半端じゃないところが良かった。でも、よりリアルな路線を狙うなら、狡猾に立ち回って自分の上司には受けがよく、部下も上手に使い、なぜか信頼もされているという演出もありえたと思う。

少なくとも本物だったら、玄関先でいきなり銃を発砲したりはしない。目撃者がいないことは気にするはず。主人公のせいにしようと、わざと何か証拠物を落としたりして画策するほうが、よりイヤラシイ。 それに犯行を示唆されたら、さすがに刑務所が怖いからなんらかの怖れの表情を出すはず。いったんは怯んで、しかし持ち前のズルさで逆に主人公達を窮地に陥れる、その流れが足りなかった。二転三転する展開を徹底すべき。

お色気歯医者さんを演じたジェニファー・アニストンは、やや役柄と合っていない印象も受けた。悪魔のような怖いイメージのグラマー女優が高級コールガールを演じるような、どぎつい色気路線も良かったのでは?

 

 

 

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