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2012年7月26日

ドラゴン・タトゥーの女(2011)

- フィンチャーって異常者か?  -

ジャーナリストの主人公は、ある富豪一族の謎を探る仕事を引き受ける。刺青をした女ハッカーと協力して捜査を始めるが、銃撃される・・・

・・・監督の趣味が出たのか、気味の悪い殺しのシーンや、レイプシーン、暴行シーン満載の、本当に気味の悪い作品だった。「セブン」の時もそう思ったが、監督には何かのトラウマがあるのだろうか?血まみれ、醜い変形、首なし、手足なしは当たり前の猟奇映画が好みらしい。

もっと別な表現がなかったのだろうか?ヒロインが襲われるシーンは、ヒロインの悲しみが強調されることが重要なので、顔や涙にしぼって撮影し、後の状況は観客の想像に任せる手もある。

怖ろしい殺人現場の写真は、ピントをぼかすか口で説明するに留める手もある。あんまりボカすとお子様映画になるので加減は必要だろうが、あんまり猟奇的なのも感心できない。

音楽というか、不気味な効果音を流し続けるシーンも目立った。あんなのが好きな観客にはいいだろうが、静かな怖さが好きな客には嫌悪感を持たれるかも。

でも、この作品は完成度が高く、独特の魅力を持つ映画だった。ただし、子供には全くもって、絶対に見せてはいけないタイプの映画だし、恋人とこの作品を観てしまったら、たぶん会話に困るような、本当に独特な作品。劇場で吐く人がいないとも限らないような印象。ポルノか猟奇映画専門のコーナーがあれば、そこに配置すべきではないかと思えたほど。

ルーニ・マーラが重要な役柄を演じていた。怪しい雰囲気や、衝動的な生き方と特殊な能力を同居させるヒロイン、それは極めて魅力的な個性である。映画で上手く表現できたら、作品のヒットは間違いなくなる。美しい輪郭が、非常に暗い雰囲気に合っていた。

Columbiasony

「ソーシャル・ネットワーク」の彼女(上)からは全くイメージできなかった。この変化には、たぶん非常に芸術的なメーキャップアーチストが働いたんだろうが、その手腕が素晴らしかったろうし、キャスティングしたスタッフにも脱帽する。

もしかすると、他の女優で、もっと大柄でアクションシーンの経験がある人のほうが、さらに良かったのかもしれない。要するに輪郭が美しく、彫りの深い顔立ちの女優で、病的な雰囲気がある、そんな女優が他にもいたのでは?殺しをイメージさせる迫力には、もう少し体力的な強さがあったほうが自然だったような気がした。

ハッキングの技術はよく判らなかった。ルータのようなものを交換していたようだったが、何かを交換すると直ぐ拒否してくる私のパソコンとは仕組みが違うのだろうか?でも、回線に何かをつなげば、確かに監視はできると思う。どこのサイトにアクセスしているかは判るような気がする。企業はどうしているのだろうか?

何より、銀行や支店の間のネットワークの管理がどのように保護されているのかが気になる。回線に侵入されたら、いいように操作されないだろうか?預金はなるべく分けて、最悪の被害を避けるようにするしかないのか。

昔の写真を引き伸ばして、人物を特定するのは難しい。よほどの解像度がないと、似ているかな?くらいの曖昧な判断しかできないし、さらにパソコンに取り込んで拡大となると、ドットやポイントによる限界もあると思う。

映画ではEPSON製の一般用の機種が数回表示されていたようだったが、あれはEPSONとコマーシャル的な契約した結果だろうか?家庭用の機種の場合は、PNGなどの保存形式を選んで、読み取りも呼び出しも数十秒かかりそうな高画質保存ということになる。映画のように瞬時に表示されるようでは、解像度的に無理があるはず。

ノートパソコンの場合は最新機種を選んでも、やはり映画のような素早い処理はできないはず。かなり設定に無理があったと思う。実際には、延々と続く処理をジリジリと待つ登場人物がいたことになり、それでは映画の観客にソッポを向かれてしまう。

また、イギリスに脱出した人間に、警察の捜査がどのように行われたのか気になった。国外脱出に何かを疑うのではないだろうか?富豪の一族となると、あらぬ噂が駆け巡るのが普通だと思う。

ストーリー展開としては、やや腰砕けの印象。画面や音の迫力は凄かったが、この映画の原作が大ヒットしたことには疑問を感じた。何か文の力のせいか?

 

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