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2012年6月18日

テイカーズ(2010)

- 意外に出来が良い -

強盗団と、それを追う刑事の物語。大きな金額を奪う強盗団が、新たな計画に臨む。でも出所したばかりの仲間はどこか信用できないし、刑事の追及もせまっている。計画は綿密に立てられたが、思わぬ手違いも発生・・・

期待しないで観たら、意外に出来の良いアクション映画だった。俳優達の質が高く、強奪計画もリアルで、娯楽としてのレベルは高かった。

カーアクションが少なかったのは、最近の映画では珍しいかも知れない。派手なカーチェイスが好きな観客が多いのだろうと思うのだが、ワイルド・スピードやタクシー・シリーズのような人気シリーズがあるから、差別化を狙う必要があってカーチェイスを避けたのかもしれない。

現金輸送車を襲う手段は、他の映画でもあったような気がする。でも、そのための準備の描き方が相当にリアルで、しかも思い通りに行かなくて、確かに実際に犯行をやったら、あんな感じになるかもしれないと思えた。あの演出は良かった。

加えて、強盗メンバーと姉との関係、メンバー同士の仲違い、騙しあい、さらに刑事との戦い、刑事が抱える問題などが丁寧に織り込まれていて、脚本の出来が素晴らしかった。短時間の映画に、よくまとめ上げたものだと感心した。

出演していた兄弟強盗の弟役クリス・ブラウンは、製作にも加わっていたらしい。その関係でか知らないが、長い時間かけて逃げるシーンがあった。明らかに目立ち過ぎで、時間の取りすぎ。歌手のリアーナを殴った過ちだけでなく、映画の構成でも過ちを犯している。彼は愛嬌も足りないので、ウィル・スミスにはなれないと思う。

ヘイデン・クリステンセンやポール・ウォーカーは犯罪者役が板についているようだ。ポール・ウォーカーに至っては、強盗団か財宝探索以外の仕事がないのかと思えるほど。本来は端正な二枚目に過ぎないような気もするのだが、出演作のイメージのせいだろうか?

刑事役のマット・ディロンは、この映画の主役だったのだが、ヒーローとして颯爽と敵を倒すことはなく、泥臭い役割に徹していた。そこが良かった。注目を、むしろ強盗団のメンバー達に集めるほうが、映画としては面白くなる。犯罪者達が感じるスリルを、観客が感じられるかどうか、そこが作品の出来に関わってくるから、主役といえども颯爽としなくて構わない。

この作品は子供にはあまり向かないと思う。本来は犯罪者の映画で、教育上はよろしくない。家族で観るのは、お勧めではない。でも、観たらきっと面白いだろう。 恋人と観る娯楽作品としては結構面白いはず。

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