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2012年5月24日

宇宙兄弟(2012)

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-良いテーマでした -

少年時代に宇宙飛行士になる夢を持った兄弟がいたが、弟だけは夢をかなえた。兄も31歳にして夢に挑戦することになったが、道は険しい・・・

・・・コールドプレイの音楽が非常に印象的な作品。小栗も岡田も若いのに存在感があって、なかなかの映画だった。通常なら涙の感動作を狙うようなストーリーだが、原作がマンガである関係か、ややギャグが目立つ方向で作られていて、くさすぎる従来の映画のようにはなっていなかった。その点は良かった。

マンガがシリーズ化されているらしいのに感心する。相当上手く作らないと、読者の興味を引き続けることは難しいテーマ。爆発や死など、大きなドラマがあるとは言えない話。SFの大作と比べればスケールが小さいし、小説と比べれば涙も期待しがたい。何かコツがあるに違いない。

ドーハの悲劇の日に生まれた・・そんなギャグ的設定が、同世代の人達の共感につながっているのだろうか?

小栗旬は、まさに今が旬の俳優。大柄で、タフな人間も愛嬌がある役もこなせるから、この役にはもってこいだった。ただし、岡田将生のように、目だけで訴える役者ではない印象。逆に岡田は映画的過ぎるというか、役柄が限られてしまいそうな印象。

ロケット打ち上げのシーンの迫力が素晴らしい。テレビの画面では得られにくい大きなスクリーンが持つ迫力を、適切なカメラの視点でもって上手く描けていた。かなりはCGだと思うが、観たことがあるような映像だったので、もしかしてアメリカのほうで作ったのか?NASAやJAXAのものを借りてきたのか?

彼らにとっても宣伝になるから、自前で作らないで彼らのものを借りてくるというのは、制作上は便利だと思うが・・・

月のシーンは、やや雑な印象。光の強さで陰影を強調させ、見た目は月のようだったが、遭難した後は、体についた砂が地上と同じスピードで落ちるし、役者の動作が速すぎて月面のものではなかった。リアルさが必要な場面だったと思う。

クレーターに落ちるということが実際にありえるのだろうか?事故も、リアルさを優先して設定すべきだったと思う。何かの機器が故障して、連絡不能になる。酸素が不足する、電力系統が故障するなどが、可能性の高い事故。見栄えのしない事故だが、直ちに命に関係することさえ表現できれば、恐怖を演出することはできるはず。リアルにやって欲しかった。

兄弟の描き方に比べ、両親の描き方は雑だった。打ち上げ前に能天気でおれる親はいないだろう。両親とも個性的であっても良いが、ある程度のリアルな態度は描くべきではなかったか?

訓練生達の描き方も噓くさかった。本物の訓練生のような、一般人とは比べ物にならない強靭さ、スマートさが欲しかった。トレンディードラマとは状況が違うはず。おそらくだが、候補生は全て並外れた能力を持ちつつ、個性も持つ連中だと想像する。たぶん、変人だろう。宇宙を目指す常識人はいないと思える。

この作品、下の子供二人と鑑賞したんだが、かなり興味を持って観ていた様子。子供には向く映画だと思う。家族でも楽しめる。恋人と観ても悪くはないと思う。ただし、恋の部分は割愛されていたようだ。

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