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2012年1月13日

ラスト・ターゲット(2010)

- 素晴らしい舞台 -

暗黒街で仕事人として生きてきた主人公だったが、突然に生命の危機に陥る。逃避行を続けながら、新しい仕事を最後に、主人公は引退を希望する。しかし、敵は再び襲ってきた・・・

・・・主人公が住む町の坂が印象的。あんな急坂の町に、なんで好んで住む人がいるのか理解に苦しむ。長崎のような港町なら土地がないから解るのだが、ロケ地は海からは離れていた様子。城壁で囲まれた都市の生き残りか?

フィレンツェなどが確か丘陵を利用した城塞から発生したと書いてあったが、同じようにできた古い町なのかも知れない。イタリヤの丘陵部では、あんな都市もありうる。

写真家であるアントン・コルベイン氏が監督したそうだが、確かにロケ地の選択は正解だったようだ。ひとつひとつの場面が,、さながら絵のような美しい構図に満ちていた。雪の中の散歩も、ドライブも、川べりも、街もそう。

原作があるそうで、「暗闇の蝶」というタイトルらしい。アメリカでの映画のタイトルは「アメリカ人」。主人公がイタリヤの町に潜んでアメリカ人と呼ばれるからだが、蝶がついたほうがカッコいいと思う。

ヒロインに蝶がとまるシーンがあった。主人公には蝶の形の刺青もあった。はかない運命の蝶が主人公を象徴していることは間違いない。

主人公が自分も暗殺者なのか、暗殺専用の銃を作る職人なのかは解らなかったが、殺しの腕も持ちながら銃を製作するのが今回の仕事という設定だが、やや解りにくかった。製作が専門か、暗殺が専門か、はっきり示してたように見えなかった

共演した女優さん二人とも、非常に印象的だったが、ジョージ・クルーニーは役にキャラクターが合致していたかわからない。一般的な感覚で、 彼は渋い俳優なんだろうか?

私の感覚でだが、彼は仕事人のはずなのにアバンチュールに精を出しすぎて失敗しそうな人物、ちょうどERの看護師との恋愛のもつれで自殺騒ぎを起こしてしまいそうな、そんな過去のキャラクターがあってる印象がある。

ERで有名になった俳優。変にうけを狙う感じはないのだが、彼が仕事人という印象は日本人には理解できない。日本人だと、藤田まことのように、外見が冴えなくて仕事だけ一流の人物をイメージしてしまう。

彼を日本的な“仕事人”に仕立てたかったなら、ヒゲを伸ばし、服などを乱雑に放って置いているだらしない人物として描いておくべきだった。つまり、演出が不足していた疑いが濃厚。

こういったイメージは、どうやら昨今は国際間の差が少なくなっているようだ。日本のアニメが海外で受けるし、ハリウッド映画の作品毎の評価も、昔ほど国毎の反応の差が明確でなくなりつつある印象を受ける。だから、日本人の私の感覚は意外に海外の人も感じているかも。

歌手の由紀さおりが最近海外で評判になっているらしい。でも、私の世代では、もともと群を抜く個性が明らかな歌手だった。子供の頃、「夜明けのスキャット」にシビレてしまったのを思い出す。アイディア、宣伝方法、曲の構成、どれも斬新だった。CDも購入した。彼女の斬新さに、今頃気がついたのかよと、改めて思う。国の間で感覚の差がなくなるのは悪いことではない。

熊本のラジオ局に呼ばれた時に、リクエストで彼女の「手紙」を依頼したことがある。斬新なアイディアは、日本の国内でも正当に評価されていない。並ぶものがないほど凄いのに。でもラジオのパーソナリティは、「由紀さおり?ですかあ?」と、やはり意外そうな反応だった。

正当な評価を続けるというのは、専門家とも言える業界の人間でも難しいようだ。海外の評価のほうが正確なのかも知れない。ただし、その海外だって数十年も評価しきれていなかったのは、宣伝などの印象付けの不足、リサーチ不足もしくは海外側の意識の変化があったということか?

もしそうなら、日本の芸術芸能は、もっと認知度が高くなるかもしれない。落語などは伝えきれれば最高レベルの芸能だと思うんだが。

同業の女スパイナー役は、最初はママかキャリアウーマン風の女性に思えたが、美しくてクールな印象で、ラストにかけては適役だと思った。

By_focus

ヒロインは脱ぎっぷりの良いグラマー系女優でもあり、庶民的な美人で演技力にも相当なものがありそうな、根性のありそうな、作り手に便利な女優という感じ。よく探してきたと感心。

 

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