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2011年9月 4日

バッドボーイズ(1995)

- ツッコミ二人 -

マイアミ警察の黒人刑事コンビが活躍する話。警察の金庫から押収品の麻薬が奪われた。とんでもない不祥事で、全員クビは必至。捜査を始めた二人は、証人の女とともに犯人を探索・・・

マーティン・ローレンスとウイル・スミスはキャラクターがかぶる部分がある。ともに早口で品のないトークで相手を黙らせようとする点や、いたずら好きな印象、ギャグの徹底振りなど。ダウンタウンのハマちゃんが二人いる感じか? 似たような二人の役者が共演したら、個性がかぶって作品の魅力を損なう危険性がある。ツッコミが二人ペアを組んだ漫才は、面白いのか白けるのか?

ところが、この映画は体格などの個性の違いも際立たせて、喧嘩しながら互いを信頼し、熱い友情に培われた関係が伝わるやら、非常に上手く作ってあった。相当な手腕がないと難しいこと。脚本や役者自身、演出などが全て高いレベルだった。企画の段階で、よく二人をキャスティングすることを決定できたものだと感心する。もしかして、本人達の意向か?

二回ほど、二人の刑事が喧嘩をはじめて、敵が呆れている間に銃を突きつけるシーンがあったが、このシリーズの売りになっている。決めのポーズのようなものだ。漫才と共通する部分が多い。あれは誰が観てもおかしいし、売りになると解る。あのために映画を作ったと言っても良い。 主演の二人の意見もそうだったのかも。

シリーズ第二作を先に観ていて面白かったので、今回DVDで鑑賞。オリジナルのセリフは、おそらく極めて下品なスラングだらけと思うが、日本語のセリフなら子供が観てもよいだろう。グロテスクな死体などは登場していなかった。恋人といっしょに観るには、今でもお勧めの娯楽性を感じる。

この種の映画では、主人公達の会話はとことん汚く、えげつなくあるべきだ。中途半端では、観客の期待を裏切る。容赦ないツッコミが望ましい。互いに譲らずに、どんどんエスカレートして、もしかして撃ち合いでも始めるんじゃ?という域にまで達する必要がある。その辺をちゃんと理解していたようだ。さすが。

ヒロインの女優は、「ディックとジェーン」で主人公の妻役だった女優だが、この作品では非常にセクシーな路線。あちらの作品では色気のない、ちょっと頭のおかしい女の印象。描かれ方が全く違う。

しかも、この作品では所謂濡れ場はない。美しい脚線美は見せてくれるが、そこまで。せめてサービスの入浴シーンくらいはあってよかったのでは?キャラクターとして徹底していないと言えるかも。

マーティン・ローレンスは刑事というイメージの役者ではない。あちらの人間の中では随分小柄だし、当時は痩せていたので、よけいに貧弱。犯人と格闘になったら、吹っ飛ばされてしまうこと確実。でも、話し方がおかしいことは、日本語訳の文章でも充分に判る。

ウィル・スミスは当時は勢いがあったし、刑事役にもってこいの雰囲気があるから、生き生きとしている。良いキャラクターだった。最近はややビッグになり過ぎて、一介の刑事役では無理な印象も受けるようになってきた。今後のキャラクターの構築は、いったいどのようになるのか?刑事の上役として登場しても、魅力は薄いと思うが・・・

第二作と比べると、カーアクションの迫力には乏しい。しかし、ポルシェで追跡する場面のスピード感は、なにげない演出だが、よく出ていた。このシリーズのスタッフは、スピード感や振動などの表現に長けているようだ。敵役はニキータの教官役だったが、もう少しニヒルに描かれても良かったような気がする。

子供に見せる映画とは言えないはずだが、少年はこんな作品が大好きなものだ。古い作品になってきたが、恋人と観る作品としては、今でもイケテルと思う。二級品と言ってよいと思うが、子供時代にはこんな作品が一番センスを感じたものだ。

あれは何だったんだろう?一種の冒険精神、とっぴなことへの興味の現われか?おそらく、今の子供にも共通するはず。

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