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2011年8月20日

カーズ2(2011)

Disney_pixar_cars

- なかなかの傑作 -

スポーツカーのマックィーンと、レッカー車のメータは、世界をまたに駆けたレース・シリーズに参戦するが、同時に石油資源が原因となった陰謀に巻き込まれてしまい、二人の仲も悪化する・・・

・・・実によく考えられた脚本。ストーリーも素晴らしいし、テンポが良い。ギャグ、アクション、冒険が満載。人間が演じていても素晴らしそうなストーリーだったが、車が登場していたので、人間と擬似的な行動をとる場合に、いちいち笑える。

レースの迫力も大画面で観ると結構なもの。スパイの活躍も、とことんクールでカッコイイ。敵となるイタリヤの車のキャラクター、ギャング団の博士のキャラもすこぶる完成度が高い。人間達が演じてきたパターン通りなんだが、それがおかしい。

ボケ役担当のメータも、充分に練ったキャラクター。出っ歯、傷や凹みだらけのボディなど、車への愛着がそのままキャラクターへの親近感につながりそう。親友とつけた凹みを大事にとっておくなんて、わざとらしいが泣かせる。

スピンオフ的な作品があるらしい。ディズニー・チャンネルのようなテレビでやっているのか?「メータの世界の作り話」という短編集を観たことがある。メータが中心のストーリーだったが、構成が面白く、メータが「ドッヒャー」という口癖がおかしい。

カーズ1は2006年の作品だが、随分前になった気がする。あまりに子供だましだろうと考えて、劇場では観なかった。この作品は、夏休みが雨天続きで外で遊べないために、末っ子を連れて観たのだが、映画代を払った価値は充分あって、満足できた。

2Dで充分だろうと考えた。3Dは、さらに迫力があったかも。

子供や家族で観るのには最適な映画。恋人と観る作品ではないと思うが、中高生ぐらいの軽い付き合いなら楽しく観れるかも。

スパイ達の合言葉が、メカに関することというのも良いアイディア。車好きでないと考え付かない。陰謀の根底には代替ガソリンの需要など、現代的な事情が関係している。一部は話題の領域をアイディアに使うというのも、工夫のひとつだったのだろう。

ただし、車に関する一定の知識は要求される。本当にメカに詳しい人が観たら吹き出すほど面白いはずだが、子供には子供なりの理解に止まるかも。その人なりに理解できる範囲で楽しめば良い。

劇場を見渡すと、平日だったためもあるのだろうが、お客さんはまばら。大ヒットはしていないようだが、そのへんに理由があるのかもしれない。

今回は友情の熱い物語にはなっていなかった。第一作目に比べると娯楽性に重点を置いたようだ。感動、感涙は期待しないほうがいい。あくまで子供映画で、その領域ではかなりの傑作と言ってよいと思う。そして、大人の車オタクには爆笑ものだろう。

ピクサー社が手がけた映像は、実に細かく、しかも丁寧に日本語に変換されていて、さらにそれらが惜しげもなく高速で展開する。イギリスの城などは、一部は実写を取り込んで書かれたのかもしれないが、建物と車達の合成が高度。

イタリヤの町も同様に、モナコの景色をもとに車の形を擬似的に押しこんだものかも知れない。ちょっと、やり過ぎだとは感じた。地中海沿岸の保養地は、擬態化には向かない。新宿の夜景は本物も擬態的なんで、すんなりと受け入れられた。

言語に関するデータは、おそらく各国の言語ごとに変換するデータ処理が組み込まれているのでは?海外版で日本の看板がどうなっていたのか興味がある。そのままだと、さすがに理解が不十分になるから、適度に各言語に変換されていたのでは?CG映画だと、細かい工夫ができる。たぶん、映像の端っこに挿入されたギャグの大半は見逃しているのかも。

海の映像は、ファインディング・ニモの時のような感動的な美しさではなかった。場面設定を考え、同じ海でも全く違った色、個性のようなものさえ表現していた。もともと芸術的なレベルの仕事をこなしていたが、さらに完成度が上がった感じ。

 

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