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2011年8月27日

カンフーパンダ2(2011)

- 難しかった -

前作で一躍ヒーローになったパンダのポーは、新しい敵であるツルと狼の軍団と戦うことになるが、急に過去の記憶に縛られて動きが止まってしまう。実はツルの軍団とポーの幼少期には関りがあったのだ・・・

ドリームワークス製のアニメ。3D上映が中心らしいが、2Dで鑑賞。絵の美しさや立体的な迫力が重要な作品ではないだろうと考えたから。でも3Dのほうが戦いの迫力はあったかも。

今回は難しかったと思う。前作では駄目なデブが奇跡をもたらすストーリーだから、驚き=喜び=成功という良い連鎖が起こったが、今回は既にヒーローとなったポーが、適度に失敗し、ずっこけないと受けないという苦しい設定。それじゃあ、前作で超人的な敵に勝てたのはおかしいということになる。

ポーの過去の物語を組み合わせようというのは、よく使われるパターン。常套手段を用いる場合には、やはり大きく常道から外れにくいという制約が生じる。多少のひねりはゆるされるももの、ひねるだけで観客が満足してくれるものだろうか?

細かい影の動きから、毛の波打つ動き、ガチョウの帽子がゆれるところまで詳細に表現している。カンフーの姿勢、戦いにおける動きなど、CG技術に関しては満点に近い。爆発、倒壊も迫力充分。問題はストーリー、最初の設定。

冒頭で雨粒を自在に操る時点で、ラストに使われる技術が想像できてしまう。できれば、様々な特訓の中のひとつにすぎないが、軽んじたために誰か仲間を失ってしまう重要な技・・・といった後悔、失敗の要素に使うべきではなかったか?それこそ常道だろうに。

恋愛の要素は、パンダとトラでは、やや苦しいものも感じる。抱き合う二人を見てツルが口をポカンと開けたが、二回も開けてはいけない。

親子の愛情の要素に関して、ガチョウの父親とポーとのやり取りはなかなか良かったが、このようなアニメでは誰もが泣きたくなるほど切ない演出が望ましい。父親が別れを惜しんで無理をする、そこで「こんなギャグ映画で泣くなんて・・・」と観客を驚かせる、それがヒットにつながる要素だと思う。

この作品には涙も、後悔も、とにかく心情に強く訴える要素が、それほど深く感じられなかった。だから、安心して観れるとは言えるかも。子供は当然、恋人といっしょに軽く楽しむ作品であるなら、確かに狙い通りの路線。

さて、パート3は作られるのだろうか?

可能だとは思う。トラさんが危機に陥って助けるストーリーなどは現実的。ヒーローが慢心してトレーニングを怠り、もとのデブに戻って仲間を失い、そこから復活し、見栄えのする新しい技を会得・・・というのが常道。今回のような流れなら、私は観たくない。

 

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