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2011年8月10日

シモーヌ(2002)

監督 アンドリュー・ニコル

落ち目の映画監督に、ある人物が企画を送ってくる。その後、監督が作った作品には魅力的な女性「シモーヌ」が出演し、大好評となる・・・

・・・もう懐かしい映画になってきた。ヒロインのシモーヌ役はレイチェル・ロバーツというモデルさんで、この作品の監督の奥さんになったそうな・・・監督の気持ちが解るほど魅力的な女優だった。

Photo

日本人の感覚から言えば、人間離れした整った顔貌、美しいスタイルで、女優としてはかえって表情が読みづらい印象。一歩間違えるとブス、男っぽい感じもする。モデルに多いタイプ。スティーブ・マックイーンかウイレム・デフォーがお父さんか?と思えるような顔つき。

演技はあんまりやっていなかったようだが、CGを作る材料となることが元々の役目だったので、充分に役目は果たしていた。

CGのレベルは、当時としては非常に高かったと思う。その後はさらに進んで、実写と絶対に区別できないほどになっている。表情の表現は格段に進んだ。

確かに出演者全員がCGの映画が普通になる日も近いのかも知れない。もし本当にキャラクターとして大スターが生まれたら、その権利は映画会社のものか、脚本家か、はてまたCGスタジオのものか解らない。分担するのだろうか?

初音ミクというキャラクターは、今のバーチャルスターの代表かもしれない。ミッキーマウスやウルトラマンだって、バーチャルであることには違いはない。古くから考えると、小説の主人公だってそうだ。シャーロック・ホームズも。

権利上の問題は、きっと法律家が整理してくれるんだろう。

監督役のアル・パチーノは、一人芝居のようなものを特に演出したかったのか、途中で目線が観客の目線と合っていない場面もあり、やや検討が不足していた印象。

とにかくニコル監督の特徴だが、設定が素晴らしかった。同監督作品の「トゥルーマン・ショー」など、ある程度は誰でも考え付くとしても、実際に作品まで作り上げるのは大変な構成力が必要。実現力、脚本の自然さとアイディアが揃った、本当の映画人と思う。

アイディア以外の部分では、この作品はやや魅力に欠けるかもしれない。恋愛の盛り上がりは結果的にはあったものの、中心を占めてはいなかった。主人公の心の動きが解るように、元妻に対する未練ったらしさを前面に出してみてはいかがか?

しつこく復縁を迫って厳しく断られるシーンが最初にあったら、もう少し主人公が可愛そうに感じたかも。もしくは監督がバーチャルな恋に陥る設定などもありえた。

この作品は、家族で観ることができる。恋人と観ても悪くないと思う。感動は期待できない。爆笑もなさそうだが、今でも古ぼけてはいない。

でも、やがて古典的アイディア、古めかしいCGと言われる日が来るだろう。

 

 

 

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