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2011年7月28日

エディ&マーティンの逃走人生(1999)

- 今観ても面白い -

監督テッド・デミ

スリと銀行員が主人公。彼らは偶然から無実の罪を着せられ、終身刑の判決を受ける。脱走を試みるが失敗し、ついには火災で亡くなってしまう。彼らの人生はどんなものだったのか・・・

・・・期待しないで見たら、実に面白い作品だった。当時のエディ・マーフィーは人気絶頂の頃で、最近のように出ずっぱりで何役もこなすパターンに陥っていない。役者らしい演技をしている。

ひどい目に遭うことで笑いを取るという原則にも従っている。彼の場合、これは基本だと思う。マシンガンのようにしゃべっていて相手をギャフンと言わせるも、肝心のところで失敗し、ひどい目に遭う。これは受けるための原則。

演出が良かった。ワンマン映画に陥ってない。ひとりの役者として、分をわきまえて演じさせている。エディのほうも、まだワンマンになるにはキャリアが足りなかったのか?

タイトルはいけない。そのまま「終身刑」のほうがずっと良かった。

ストーリーは素晴らしかった。脱走を繰り返して、何度も独房送りになる喜劇になりそうなものだが、哀感漂う話になっており、大悲劇とも言える点が良い。

チャップリンの作品も、有名なのは悲劇的なストーリーのほうである。単純なコメディでは、観客もそうは感心できまい。

真犯人を証明するために、片方が殺されてしまうという展開でも良かったかも。本当の悲劇になるが、作品の印象はずっと深くなる。

リアルな話でもあった。実際に起こりうる展開で、今もそうだろうが、昔は多かったのではないか?あっさり死刑になった無実の罪の黒人は多かったはず。リンチも凄い件数だったろう。あんまり荒唐無稽な話だと、悲劇的な展開をしにくい。

メーキャップは素晴らしかった。第一人者のリック・ベイカーがメイキング編で解説していたが、自然な表情ができるように、上手く調整していたようだ。

仲違いしながら、腐れ縁で行動を共にする主演のふたりのキャラクター設定も良い。片方が真面目、片方が口八丁手八丁であるのは、漫才のボケとツッコミも同じ鉄則。

鉄則をちゃんと守っているから、この作品はレベルの高い出来上がりになっていた。ただし、この作品は子供には向かないと思う。家族では観れない。恋人となら、今の若者が観ても面白いはず。

 

 

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