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2011年6月26日

エネミー・オブ・アメリカ(1998)

- ドラマ的  -

弁護士の主人公は、マフィアから脅されていた。また、彼は本人も知らないまま政府機関の秘密を握ってしまい、スキャンダルを捏造されて窮地に陥る。両者から狙われる彼が頼った人物は・・・

・・・勢いのあったウィル・スミスが弁護士の主人公を演じていた。彼は弁護士という雰囲気ではないような気がしたが、得意の体力を使わないまま、ちゃんとラストまで戦っていた。本来ならキャスティングされた理由がよく解らない感じだった。当時なら、この役はトム・クルーズさまで決まりだったはず・・・

・・・主人公が苦しみ、精神的にまいっていく姿を感じることはできなかった。キャラクターのせいかもしれない。オチャラケた雰囲気を維持していたから、迫力あるスパイ映画という路線ではなかった。その方面は他の俳優が担当していたから、違う色合いを出す目的で、あえて彼が選ばれたのかも知れない。ある意味では浮いていた。

トム・クルーズが演じていたら、きっと殺人現場から必死に逃走する主人公だったろう。ギャグなど出すはずはない。奥さん役は美しいモデル出身の女優?で、華奢で可憐な感じか?だいぶ話の印象が違っていただろう。

似たような監視社会を扱った作品には出演していたが、逃げる時の雰囲気が、いかにもトム・クルーズ専用の雰囲気だった。次々と迫る敵の容赦ない追跡、間一髪で脱出の連続。それだけの話。

ジャック・ブラックが意外な役柄で登場していた。IT技術に長けた捜査員という、他の作品では全くありえないキャラクター。当時はまだキャラクターを模索中だったからか。この映画は、だからかなり実験的な性格をもつ作品だったと言えるかも。

監督はトニー・スコットで、スリルを演出するのが得意な監督。テレビ的な手法が目立つ印象がある。NHKでやっていた「グッド・ワイフ」の製作スタッフでもあるらしいが、カメラワークや音楽などを総動員して、緊迫感が感じられるように自然に持っていくのが上手い。ドラマタッチというべきか。

この作品はテレビで何度か観た記憶がある。いつも子供の世話のために断片的にしか観ていなかったが、先日の衛星放送で初めて全体を観ることができた。見どころの多い、面白い作品だったと感じた。家族でみることも可能、恋人と観ても退屈はしない。テレビドラマであるから。

ジーン・ハックマンは昔も多少似た役割を演じていた。なかなか登場しないことが良かった。今は技術が進んで、映画に近いような作戦も可能になっているはず。ただし、正確さを狙うためには相当な時間が必要なはずだから、逃げ回る犯人を追うためには今以上のスピードが要求されるだろう。衛星の画像では解像度に限界があると思う。

でも、逃げ方が随分のんびりしていた。高齢だから仕方ないが、のたのた逃げていたら捕まるじゃないかと心配になった。

ヘリで追跡しながら、無人飛行機でカバーし、専用のカメラを使えば、狭い地域なら犯人を追う事はできる。でも、防犯用カメラを掌握するなどというと、アメリカの場合は憲法に触れるから・・・と訴えてくるのでは?

今のところ、監視カメラは個々に管理されているから、警察が一括して犯人を追跡するのに使われることはないが、例えば大手の警備会社が極端に安いリース料で高性能の監視システムを提供したら、ほとんどの店舗は飛びつくだろう。そして、それを統合して運用すれば、事実上街中の管理は可能になる。

その会社には警察のエリートが天下って、警察にも同時に画像を送ることが可能になる。犯罪者のみならず、浮気をしていた政治家なんぞも情報を握られる事態にあいなるのかも。高い店に行くのはよして、カメラがないような店でデートしよう。フラレるかも知れないが。

いつの間にか日本の大きな道路では監視カメラがつくようになっていた。全然知らないまま、国会で討議された記憶もないまま。特に問題視する人もいないまま。でも知り合いの人が行方不明になった時は、このカメラで生きていることがわかったので非常に有難かった。

個人的には今後、犯罪を起こす予定もないので、犯罪者や行方不明者の探索のために有効活用して欲しいと思うが、仮にワタシを政府機関が監視したいと思ったら、たぶん監視に使われるだろう。

カードからの情報も掌握しやすい。ツタヤのTカードは、買い物からガソリンから様々な商品に使われているから、趣味を把握することも確かに可能で、先回りして逮捕するには便利。

「あ、こいつまたビデオ屋に行きやがった。」「きっとポルノばっかり観ているな。」「借りた作品は・・・またドラエモン? 幼児趣味か?おかしい!逮捕だ!」などとならなきゃいいが・・・

 

 

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