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2011年5月18日

ニューヨーク、アイラヴユー(2008)

- 摩天楼は希望の灯火  -

ニューヨークを舞台に、様々なカップルが繰り広げる愛~友情~好意の物語を、一種のオムニバス形式で描いた作品。

全体を通じて、おしゃれで静かな雰囲気が流れてまとまっていた。夜景が非常に美しい。公園も広大で凄い規模。ロケーションとして最高。

大人限定の作品。恋人と観るのは正解だと思う。

日本人の岩井という人が一遍を監督したらしいが、特に日本人だからというのはアニメが登場していたことくらいで、ちゃんと全体の雰囲気の中に混じって自然だった。

様々な人種が混在し、生粋のニューヨーカーのほうが少ないかのような特殊な都市で、寄り添う人を求める感情が貫かれていたようだ。ある者は介護が必要なほどの老人、あるものは若いスリなどバラバラの人間だったが、感情には共通点あり。

たくさんの有名なスターが出演していたんで、俳優達のギャラが気になった。

ヘイデン・クリステンセンは、この作品ではケチな泥棒にしか見えない。スターウォーズとは全く違った人物を演じ分けるということは、確かな演技力があるということだろう。

けちなチンピラを演じる時は、その人物なりに何かのプライドを持っている風に見せることがコツではないかと思う。ただただヒネて突っ張っているだけの演技では、それほどの共感は得られない。この作品のスリは、主人公だったからでもあるが上手かった。

オーランド・ブルーム演じたミュージシャンは、それに対して過度に病的で、リアルさに欠けた印象。アル中でないかぎりは、常に床で寝てしまっている人物はおかしい。もっと別の演出があったのでは?

イーサン・ホークが女を誘うセリフは素晴らしかった。でも、ややストレート過ぎたようだ。婉曲的だが、誰にでも解るように話すのが常道。聞き取れた限りは翻訳どおりだったようだが、日本向けには別な表現もありえたと思う。

女優の卵とデートする話は筋が見えてしまった。娘が差別的な扱いを受けて悲しむシーンが欲しかった。そうすれば観客も騙されて娘に同情し、最後にどんでん返しにはまるはず。

イーライ・ウォーラックの演技はリアルだった。御歳93歳?あれくらいの年齢になると、出演するだけで絵になる。

ニューヨークには行ったことがない。危険そうだから住みたいとも思わない。刺激があふれる場所だとは思うが、例えば私達がタバコの火を借りようとしても、断られるはず。そんなことで嫌な思いをしたくはない。

商売をして大儲けを考えるなら、勝負を賭けるために大都市に行くべき。でも医業の場合、所詮は奉仕と考えるのが筋だろう。商売っ気の多い病院は多いが、自分の場合は自分が許せなくなるから、無理に大掛かりな営業はしない。それが私の限界なんだろう。

儲けを考えるなら、最初から医学部なんぞ受けなければ良い。私は散々悩んで学業に手がつかないくらい苦しんで、結局は儲けを諦めて医学部に入ったのだから、方針を変えるつもりはない。もういちど悩みたくない。

もっと派手な人生を求めるなら、ぜひニューヨークででも勝負すべきだ。大都市で起業すべきだ。ニューヨークには、それができそうな希望が沸き起こる不思議な吸引力がある。摩天楼のせいだろうか?少なくとも私達の世代ではそうだ。これからは、もしかするとそれが上海だったり、ニューデリーだったりするのかもしれない。

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