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2011年2月10日

ソルト(2010)

Photo 

-演出に問題あり -

CIAのエージェントであるソルト女史がソ連側の二重スパイだという嫌疑をかけられた。ソルトは逃避行を始めるが・・・

アンジェリーナ・ジョリーは細身で走り方も早くはなさそう。逃げても直ぐにつかまってしまいそうな印象。でも映画だから敵はなかなか追いつけない。そのへんの体力的な面で、やや無理があったように感じた。

「トゥーム・レイダー」の頃は気がつかなかったので、この作品の撮影方法、アクションシーンのやり方、それにジョリー自身の体力、体重の変化が関係しているのかも知れない。

主人公は、もともとはトム・クルーズが候補になっていたと報じられているが、確かにそうでも良かったかも知れない。ただし、色っぽい女優のほうが客の注意はひくと思う。ミラ・ジョボビッチでも良かったかも。彼女なら体力面では問題なさそう。話がゲームのようになってしまう欠点はあるが。

解らなかったのは、ロシアからやってきた上官に相当する人物が、なぜ計画の一部をバラしたかが、説得力に欠けていたように思えたことだ。何か理由を後で言っていたが、いかなる理由があろうとも、計画の失敗につながる可能性があることをするはずがない。ソルトに対して指令をどうやって伝えていたのかも、画面をボンヤリ見たかぎりでは理解できなかった。

アクションは素晴らしかった。荒唐無稽なCGアクションはなく、スタントや主人公自身のアクションによって上手く作られていた。

途中からは筋書きが見えてしまった。ほとんどの観客が意外に思うようなストーリーが望ましい。場合によっては主人公が本物の悪党であっても構わないし、作戦が失敗に終わっても良いが、懸命に努力し、戦う主人公であって欲しい。そうでないと観客の感動を得られない。

この作品のヒロインも頑張ってはいたが、ドラマ的なレベルには問題を感じた。子供が見る作品として、ストーリー上の単純さは許せるが、殺人のシーンが多いことで勧められない。家族で観るタイプの映画ではない。恋人といっしょに観るのは悪くないかも知れないが、せっかくの夫との別離のシーンはそっけなかった。

あのシーンは工夫のしようがあったと思う。夫にすがりつくシーンは必須だと思う。演出に問題あり。

ロシア大統領を暗殺しようとするシーンで、あらかじめだろうと思うが、会場の設計図で大統領の居場所を特定していたのも、ちょっと疑問に思った。いったいいつから計画していたのか?どうやって指令を得ていたのか?

上官にあたる人物のキャラクター設定にもやや疑問あり。迫力に欠ける点はなかったか?

あまりに本格的に作ると、辛らつな作品になって娯楽性を失うから適当に荒唐無稽でいい加減にしたのかもしれないが、ワクワクハラハラするのがスパイ物の理想だと思う。何かの徹し方が足りなかったのでは?

二重スパイというのは珍しいことではないらしい。本人も自分の生き残りをかけてバランスを保っている状況において、自然に二重に情報を与えて、それによって深く相手と接触できるというのも理由か?去年だったか、ロシアのスパイ団が集団で検挙されていた。スパイ活動の途中で上層部の方針が変わると犠牲者が出るだろうから、内部の対立があったのかも。

 

 

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