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2011年2月19日

マイレージ、マイライフ(2009)

Maireji 

- 人生観を再考  -

首切りの宣告を専門とする請負人が主人公。一年の大半を出張で過ごし、独身。似たようなキャリアウーマンや部下の若い娘と知り合ったことで、彼の人生観が揺らぐ・・・

大人しい映画。際どいセックスシーンはない。家族で観るのも可能かもしれない。ただし、子供には面白くないだろう。恋人といっしょに観る映画としては結構高尚で、それでいて面白味もある。ユーモアも大人しく、ギャハギャハ笑いたい時には不向きな印象。

ジョージ・クルーニーは不思議な役者。もともとはテレビでスターになったのだが、最近はブラッド・ピットなどのスターと組んで、結構大きな映画に出ることが多い。でも、本人のステイタス、迫力などが超一流だという印象は薄い。ファンは多いと思うが、主にテレビのER時代からのファンではないか?映画が大ヒットした記憶はないのだが・・・

悪い印象は全くない。演技に失望したこともない。夢を感じさせるような無条件の大スターの迫力のようなものを感じないだけ。これはテレビに出ていたからというイメージの問題かも。

例えばトム・クルーズは、かっては大スターだった。出る映画は次々ヒットするし、有名女優と浮名を流すし、ニヤッと笑っただけで失神する女性がいても不思議ではない感じ。昔のアル・パチーノやレッドフォードなんかもそうだった。クルーニーはもっと身近な感じか?二枚目だが下積みが長かったし、最初から若くなかったからか?

今回の出演作は素晴らしかった。もともとの原作や描き方が良かったせいかも知れないが、スターの存在感を感じた。

共演者のキャリアウーマン、若手の社員も良い味を出していた。ストーリーも構成も自然で、上手く作っている。

主人公は珍しい存在で、アメリカでも大半のサラリーマンは家庭を持ち、かなりの時間を家で過ごしていると思う。別れるかも知れないが、結婚する割合のほうが高いだろう。

死ぬときは結局は病院やケアハウスのような場所になる。家族がそばに居るとしても、いっしょに暮らしてはいないだろう。一人で暮らすためには、体力や認知の力が必要だ。ボケてしまったら、家族の迷惑のこともあるから、施設に入所せざるを得ない。

だったら、結局は一人と変わらないじゃないかという主人公の意見は、確かに一理ある。子供のことで悩み、苦労しても、見返りは昔ほど期待できない。面倒をみるにも限界があるから、仕方ない。最初から自分の生きたいように生きて、シングルライフを楽しんでもいいじゃないか。

実際に、豊かさに多少の差はあるとしても、家庭を持つことを躊躇する人が多いのは確か。束縛は多いし、期待できるものが少なくなっていることを自分も感じる。自分がなぜ結婚したのか考えると、結婚しない人生を想像していなかったからだけかも知れない。

「国家の品格」の藤原氏によると、結婚せよと繰り返し勧めてきた子供さんや教え子達も結婚しないらしい。状況がそうさせているんだろう。

出生率が下がると国家が成立し得ないという大問題があるんで、未婚でもいいからたくさん出産してほしいし、国家はシングルマザーをもっと支援すべきと思う。無理に同じ人間と暮らさせる必要はないが、出産は頑張ってもらわないと社会が持たない。

父親達はバックパックを背負って飛び回っていてもいいが、いざというパートナーの危機に際しては、直ちに出張を止めて駆けつける保障が法的にも必要だろう。

給与を上げて結婚を考えられるようにするのは企業の問題なんで、国や法律が関与するのは難しい。収入が低くても結婚できるし、出産に関しては不安が少ないようにすべき。

 

 

 

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