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2011年1月 3日

ラブ・オブ・ザ・ゲーム(1999)

- 視線が気になる -

監督 サム・ライミ    ヒロインはケリー・プレストン

引退間際の大リーグピッチャーが主人公。恋人とも別れ、球団は身売り、自分は引退かトレードの瀬戸際。最悪の状況で挑む敵は名門ヤンキース。哀れ、彼は敗戦投手か?

セッティングされた状況は、最悪この上なしで、映画的には最高だった。構成も非常にオーソドックスで、色々あった過去の5年間、幼少時の両親との思い出、そして現在進行中の試合、チームメイトとのいきさつなどを上手く整理して織り込んであった。素晴らしい話の流れ方。

ただし、どうも主演のケヴィン・コスナーの演技のクサさが気になった。「フィールド・オブ・ドリームズ」や「ラスト・ゲーム」でも同じような野球がらみの男を演じていた彼だったが、この作品ではカメラとの距離に問題があったのか、演技しすぎているような気がした。

彼の良い点は、無表情に近い表情ではないかと思う。熱血の大迫力の演技ではなく、厳しい状況でもちゃんと理性を保とうと努力する姿などが真骨頂。大仰にあらぬ方向を見るような演技的演技は好ましくない。

ヒロインと会話しながら動かす視線も気になった。集中していないかのように、あらぬ方向に視線を移していたシーンが多い。あれが、もしかしてヒロインと心から向き合っていない、野球バカの表現だったのかも知れないが、いかに野球に熱心でも女といっしょのときだけは、女しかないふりをするものでは?

演じていたキャラクターが、マッチョな世界にどっぷり浸った人間だったので、その他の彼の映画のように、弱い部分をたくさん見せるキャラクターと違っていたからかも知れない。編集で時間を調節することでも、随分印象はちがったはずだから編集の問題で、演技には問題なかったのかも知れない。

この当時のコスナーがスランプに陥ったのも、単に作品に恵まれなかっただけではないかも。

ヒロインのケリー・プレストンは非常に好演だった。「エージェント」の時には気がつかなかったが、気の強い女と悩む女の演じわけができる女優だったようだ。

スポーツ映画では、できれば迫力があったほうが良い。投げるボールがグングン伸びる、鋭く曲がる、キャッチャーミットが激しくしなり、投手の腕がギュンと振られるスピード感を出せたほうが良い。この作品での球の威力は、たいしたことなさそうだった。

全体としては悪い映画とは思わない。雰囲気も悪くない、ラストも良かった。家族で観るのも悪くはないかも。恋人と観てダメとも言えないが、いまひとつ盛り上がりには欠けるかも。

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