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2010年12月12日

ウエストワールド(1973)

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- SFの代表か -

ユル・ブリンナー主演のSF。顔から機械の部分がのぞいているポスターで有名な映画だが、監督がマイケル・クライトン自身とは知らなかった。言われてみれば冗長なシーンが多くて、専門家の仕事ではないような気もする。

コンピューターが暴走して、人間が襲われるというストーリーは珍しくない。この作品より前にもあったのではないか?この作品は明らかに二級品の臭いがする作風だが、顔から機械の部分が見えている写真のインパクトが強いので、子供の頃から知っていた。名作でなくても、何かを代表しているような作品。

SFとしての発想の鮮やかさ、映像のインパクト、アイディアあふれる原作の魅力、そんなものを備えている。ある意味で、本当にSFの代表のひとつかも。大掛かりなCG映画大作が出現する前の、SFという言い方が最も合うSF。

テーマパークというのは、アメリカにはディズニーがあったからか、独創的で巨大なものを作ったら受けるんじゃないかという発想が常に浮かぶものかも知れない。サーカスの伝統かも知れないが、現実を離れた大掛かりな遊園地を実現しようという意欲と、資本、需要が、アメリカにはある。

映画ジュラシック・パークもそのひとつだったのだろう。自然に頭に思い浮かぶテーマパークだった。日本で現実に成立しているのは、ディズニーランドと大阪のユニバーサル・スタジオくらいか?バブルの頃は色々できたが、破綻したところも多い。

この作品で出てくるコンピューターは磁気テープで動いている。大きな機械が並んで懐かしい電子音を聞かせているが、今の巨大サーバはゴーゴーという音しかしないので、映画向きではない。映画的に、今のコンピューターを表現するテクニックが何かないだろうか?

CPUの使用状況を表すメーター、HDDの回転音、ファンのゴーゴーいう音、内部のチップを細かく写し、そしてロボットの表情が変わる・・・そんな演出は可能だと思う。話題の「トロン」がどのような表現方法に変わっているのか気になる。

ターミネーター・シリーズなどでは、ロボットの視覚の画面が出て、「敵、破壊せよ」といった文字が出る仕組みだった。この作品は、それを先取りしたような、しかしブラウン管のような目の粗い画面に人間の姿が浮かぶ仕組みだったが、あまりに目が粗すぎてよく解らなかった。

もしかすると、この作品はそのままリメイクできるかもしれない。部分的には似たようなアイディアで、既にターミネーターなどでリメイクされたとも言える。現代のCGを使えば、相当な迫力が出せるだろう。

セクシーな内容も少しはあったが、当時の映画だからヌードはほとんどない。今なら絶対に激しいシーンがあるだろう。

主人公に相当する逃げる人間役は、どうひいき目に観てもポルノ役者にしか見えない。表情すら曖昧。ロボット女性達も非常に美しいのだが、やはりポルノ業界から引っ張ってきたような印象。

だから、やはり家族で観る映画としては感心はできないかも。編集のマズさもあるので、今若い人達が観て充分楽しい作品とも思えない。過去の映画の歴史に興味がある人くらいしかお勧めできない。

しかし、ユル・ブリンナーの目や声の迫力から漂う迫力は高いレベル。今の役者で誰かやれるだろうか? マトリックスに出演していたローレンス・フィッシュバーンなら、かなり良い線行ってると思うが。

でも当時ブリンナーは57~58才。動きが遅く、歩き方がおかしい。膝に故障を抱えているように見える。あれなら人間に逃げられてしまいそうだ。当時、シュワルツネッガーのような役者がスターになれるとは到底思えなかったので、既にタフなキャラクターで売っていた老人を連れてくるしかなかったのだろう。

 

 

 

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