映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« フロム・ヘル(2001) | トップページ | テン(1979) »

2010年11月 4日

荒野の1ドル銀貨(1965)

- プロットを怠らない -

南北戦争が終わり、南軍の兵士だった主人公は、ある町を訪れる。町の有力者から無法者の退治を依頼され、引き受けた主人公が対決した相手は実の弟だった・・・

・・・絶妙のプロットによるマカロニウエスタンのヒット作。ジュリアーノ・ジェンマが、なぜかモンゴメリー・ウッドという名前で主演している。たぶん、ハリウッド映画に出演していた時代の名前か?この映画の敵役もフランス出身、ヒロインもアメリカ風の名前だが違うらしい。いかにも怪しい、マカロニ映画の事情を想像させる。

日本でも芸人達が改名することはよくある。オサルがモンキッキに変わったのは、何か占いのせいだったのか?西川峰子がミネコの字を変えたとか。こちらからすると、あんまり気にしすぎのような気もするが・・・

私がキムタクやイ・ビョンホンなどと改名したら袋叩きに合うかもしれないが、ジュリアーノ・ジェンマなら、本来のイタリア名にしても誰も怒らないだろう。無理にアメリカの俳優のような名前にする必要はない。

中学時代の理科の先生は、自称「日本のJJ]だった。私には単なる奥目にしか見えなかったが。JJは当時、大変な人気だった。スクーターの名前になったくらいだ。

主題曲が、またカッコいい。マカロニウエスタン主題曲集というレコードを持っている友人がいて、聞かせてもらってシビレタことがある。このシビレタという言い方自体が時代を表すが。

マカロニウエスタンの作品は、非情さ、音楽の挿入の仕方、裏切り、逆転を中心とした展開の仕方、「用心棒」を真似た主人公の逆転勝利の構図がだいたいのパターンだった。カッコづけが目立つ話し方、動作も今となっては古めかしい。でも、あれが良かったんだ。シビレたんだ。

弟と対決する羽目になる驚きの展開、銀貨が果たす大事な役割、有力者と思いきや実は悪人という展開、悪人の仲間になって情報を得ようとするスパイ劇、バレてしこたまやられる「用心棒」お約束の成り行き、ヒロインが囮になるラスト近くの緊張、弟が発見した秘密とは何かという謎解き、すべてが上手く整理されていた。

アメリカ映画では意外に軽視されがちなプロットを、大事にこなしてあった。

銃撃シーンは多いし、リンチシーンもある。でも嘘くさくて、子供にも悪影響は少ないような気がするので、たぶん家族で観ることも可能な作品。やや古さは隠せないので、恋人といっしょに観るのは、特には勧められないが、昔を知る映画ファンなら涙ものの作品。

 

 

 

« フロム・ヘル(2001) | トップページ | テン(1979) »