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2010年10月21日

ボーダー(2008)

- 20年前に企画を -

ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが共演する刑事もの。二人は長年の相棒で、ともに腕の良いベテラン刑事。連続殺人事件の捜査を担当するが、犯人は警官という噂が・・・

この作品は、子供でもギリギリ観てよいかもと思う。特に勧められたものではないが。殺人のシーンはあるが、血なまぐささは多少緩和されていたようだ。恋人と観る映画としては、特にお勧めとは言えないような気がするが、テレビドラマよりは出演者が上なので、そこそこ楽しめるのでは?

二人の大御所が共演となると、だいたいの筋書きは読めてしまう。今回のキャスティングは問題なかったろうか?意外性を必要とするなら、違うキャストが必要だったと思う。

それに二人ともやや年齢的に無理がある。犯人を追いかける必要もある現場の刑事役は、もう少し若くないと無理だ。デ・ニーロが55歳、パチーノが58歳当時の作品の計算になるが、もっと老人に見えないか?

アル・パチーノは若い頃は大変な美男スターだった。演技力も凄くて、迫力があった。でも歳をとってからは、ショボイ印象が強く感じられる。美男が歳をとると、そんな傾向があるのだろうか?特に小柄だから、その傾向が強いのか?

デ・ニーロは動きが遅いと感じる。これでは犯人に逃げられてしまう。二人組みで捜査するなら片方は足が速くないと、犯人の逃走に対する準備が足りないということになる。したがって、最初の設定に無理があったのでは?

別にふたりとも現場にいる必要はないので、片方が上司、もしくは隣の部長同士、かってはコンビを組んでいて、今も家族ぐるみの間柄という設定でも良かった気がする。それくらいの脚本の変更は構わないのでは?

もし二十年前に、この二人が全く同じストーリーで共演していたら、それは凄いことになっていただろう。誰が悪役か最後まで解らないように工夫できたら、緊迫感を相当出すことができたはず。今は大スターの座を後進に譲った形の二人なんで、昔ほど観客の興味を維持できない。

コンビの刑事達が犯罪に巻き込まれる作品は多いが、結構面白い作品が多い。特にコンビの取り合わせが対照的な場合がそうだ。やせた小男のロイ・シェイダーと大男のジーン・ハックマン。もしくはタフな刑事のニック・ノルティとおちゃらけ犯罪者のエディ・マーフィーでも良い。対照的なほどおかしい。

今回のコンビはどうだったか?

二人とも迫力があり、ベテラン。能力もあるし、仕事の進め方は冷静。ややデ・ニーロのほうが乱暴だが、極めて暴れん坊とは言えない。個性が際立って違っていたとは感じなかった。エピソードを挿入して、お互いのキャラクターを際立たせないと、観客は興味を失うのでは?

犯罪者が無罪放免となることは多いと思う。特にアメリカでは法律的なテクニックが発達して、交渉によって禁固を免れたり、疑わしいけど観察という判決に落ち着く場合は多いと聞く。現場の捜査官にとっては腹立たしい現状で、でっち上げてでも逮捕したいと考える警官はいると思う。

日本でもそうだ。先日、厚生省局長が無罪となった事例では、検察が推理をごり押ししようとした失敗だったらしい。推理をまず立てて、もれに無理やりこじつけて形にはめるタイプの捜査が多いというのは、元検事の内部告発書でも記載されていたが、本当らしい。医学の世界とは全く違った、経験に頼った世界。

いろんな映画で刑事が犯罪者をワナにかけたりしている。大抵は喝采を浴びているようだが・・・

 

 

 

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