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2010年9月 2日

カールじいさんの空飛ぶ家(2009)

- 共感を狙うべき -

独居老人カール氏は、妻とギニア高原に旅行する約束をしていたが、果たせないままだった。施設入所を迫られたことをきっかけに、カール氏は旅に出ることを決める。それは思いもよらぬ方法によってだった・・・

・・・この作品は、いまひとつヒットはしなかったようだ。解る気はする。子供か若者が主人公の冒険でないと、若い人たちはワクワクすることができない。奇想天外の冒険であっても、面白いキャラクターが次々と現れても、結局は気の毒な老人に同情するに止まるのでは?共感しない現実がある。

アイディアは良かった。旅を始める時の空を見上げるシーンは美しく、迫力もあって素晴らしかった。いっしょに旅をするキャラクターも悪くなかった。ギニアで遭遇する動物や人物のキャラクター、設定も悪くなかった。でも、体力のある仲間が活躍すれば良かったのではないかという気はした。

例えば、立ち退きを迫って主人公と対立していた人物が、冒険をするうちに主人公を助ける役割を果たすなどは、考えやすいパターンではないか?

同じように旅をするアニメの映画で、最近の流行は動物園の動物たちが脱走する話、古代のマンモスやサーベルタイガー達の物語などはシリーズ化されたくらいだから、ある程度はヒットしている。この作品のパート2は考えにくい。最初からそうだから、よほどネタが尽きない限り作るべきではなかったのかも知れない。

もっと客に媚びるならば、カール爺さんは頑固さを感じさせない弱々しい顔でも良かったかも。冒頭で建設業者とやりあう場面では頑固なほうが良かったが、後は頑固である必要がなかった。したがって、弱い性格の小男が虚勢を張って耐えているという設定でも良かったのでは?

つかみの部分で、もっと涙を期待しても良かったのでは? 周囲に誰も理解者がいない、バカにされて居場所がない、めそめそとした情けない姿を見せるべきではなかったか?そう感じた。

さて自分も50歳が近づき、急に関節の故障が増えてきた。若いころから腰は傷めていたが、昨年は肩、膝、足首まで一挙に痛めて身体障害者のような状況に陥った。運動を一気にやりすぎたようだ。一日で千カロリー近い運動は無理だと気づくべきだった。

鏡に写る自分の姿に愕然とくる。髪は薄くなり、ノタノタと動きも緩慢で、若い女性から見れば「何ジロジロ見てんのよ!このオヤジ!」と、言いたくなるような、哀れな状況。

衰えるという感覚は、楽しいものではない。何かを学んで自分は成長しているんだという時代は多少の悩みはあっても楽しい。もう下り坂という認識は耐え難いのだが、まあ耐えるしかない。

ついでに国も医療業界も下り坂のようだが、これも楽しい感覚ではない。

でも、主人公と違って家族がいてくれることは有難い。頼りになるかならないか解らない家内と子供たちだが、それなりにやっていくことだろう。

冒険に出ることは考えられない。今でさえ足腰にガタが来ているのに、60~70歳で動ける自信はない。外国には、たぶん行く元気も金もないだろう。

映画を観るくらいは期待できそうだ。

 

 

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