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2010年9月10日

シャーロック・ホームズ(2009)

- 体育会系ホームズ -

魔術の儀式をやっていた男をホームズとワトソンの二人の活躍で逮捕する。この男は自分が死後に復活すると宣言して死刑に処せられる。そして予言どおり、実際に生き返って・・・

・・・ホームズというと、テレビシリーズでもそうだったが、物静かで理知的な、静かな人物をイメージする。ところが、今作品のホームズは賭け格闘会に出演し、犯人たちとも互角以上に殴りあう肉体派であった。新しいといえばそうだが、違和感がないと言えば嘘になる。

この斬新なホームズが受け入れられたかどうかはよく判らない。この作品が大ヒットしたとは聞かなかったので、どちらかと言えば認知させるのに失敗したのでは?

ホームズのキャラクター、ワトソンのキャラクター、互いの間の関係の描き方、メインとなるストーリー、話の根底にある設定などは私は面白いと感じた。

ホームズ役のロバート・ダウニー・Jrは、アイアンマンのヒットで大スターと言えるようになったが、キャラクター的にはジョニー・デップと重なる部分がある。ヤク中やアル中のような、人とは違った反応の仕方が特徴で、この作品での個性とは合っていたと思う。独特の個性を作り出すのに成功していた。

相手役のジュード・ロウのほうが魅力的に写った。腐れ縁に嫌な顔をしながら、危険な場所にともに踏み込む際に、表情や仕草に好感を感じざるを得ないような色気のようなものがあった。

あの表情は、昔の映画俳優が男の友情を叙情的に描くときにみかける。ジュード・ロウは、きっと昔の俳優の演技をイメージしているに違いない。ホモかも知れないと、ちょっと感じた。

映画では爆発シーンが結構あった。それも、爆風で火の粉が横から飛んでくるのに合わせて板などを持って避けるといった高度な表現を使っていた。おそらくCGで合成したんだろうが、なかなかの迫力。

あの迫力あるシーンは、「マスク・オブ・ゾロ」の火事の中での決闘のシーンとよく似ている。技術はまったく同じではないか?製作会社は違うはずだが、CG合成を外部委託した会社は同じかも知れない。

建設中のロンドンブリッジを舞台に戦うアイディアは良かったが、古典的な対決の場所なんで、せっかくの斬新さが損なわれたかもしれない。意外な場所のほうが、この作品にはふさわしくないか?

謎解きの要素もあったが、中心がアクション。それは映画の作り方としては正しいと思う。昔ながらの落ち着いた推理サスペンスだけでは観客は絶対に満足しない。最初からヒットは見込めない。だったら、斬新で意外な個性のホームズを企画すべきと考えるのが普通。考え方は正しかった。

出来上がった作品は、でも大傑作とは思えない。もちろん家族や友人と、恋人とも観て悪くない作品だが、際立った印象はない。むしろホームズ以外の新しい私立探偵像を構築したほうが良くはなかったか?ホームズにこだわるのは無理だったのかも。

 

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