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2010年9月30日

ブルジョアジーの秘かな愉しみ(1972)

-日本的爆笑はない -

外交官、会社社長、資産家などの一団は普段から集まっては会食を共にしてきた。ところが今回は、次々と起こる事件のために右往左往して、肝心の食事にはなかなかありつけない・・・

・・・舞台劇くさい映画であった。

シニカルな笑いの作品だったが、個人的には腹を抱えてバカ笑いをしたいので、非常に面白いとは思えない。アカデミー賞にふさわしいとも思えない。

フランス映画に限らず、あちらの作品では「僕はこんな夢を見ました。」「こんな企画があるんだ。」という前置きの後に、夢の内容やらミュージカル、劇の場面が展開され、何かを象徴させることが多い。

この手法が嫌いだ。話が飛ぶからだ。

個々の挿話がいかに面白かろうとも、流れを寸断すると映画のテンポがおかしくなる。舞台なら話が展開するから面白いだろうが、これは映画である。演劇に慣れたヨーロッパの観客なら気にしないかも知れないが、テレビしか知らないような私達には違和感しかない。

この映画のユーモアのセンスも、少しずつだが外れている印象を受けた。

呼ばれた家を間違えて、演劇の舞台に座って劇中劇を演じるシーンは、せっかくだから苦労して演じる姿を見せるべきだと思ったが、中途半端な印象を受けた。あれで笑えるのか?もしくは、本当にリアルな態度を取らせて、あわてて逃げるのはどうか?

互いに好き勝手なことばかりやって会話が通じず、皆がバラバラに話しているシーンはおかしかったが、それなりにという印象。爆笑は難しかった。でも、たぶんフランスの客は爆笑していたんだろう。

日本の昔の喜劇も雰囲気が似ている。何かを象徴させようとして、話のテンポを壊していることに気づいていない例が多い。さすがに、今のヨーロッパ人達なら、この映画に何か違和感を感じるのではないか?

我々とは違うとは思うが、やはり笑いのセンスが古いと感じるはず。だから、この作品は特に誰にも勧められない。

 

 

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