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2010年4月26日

96時間(2008)

- 人種的反感も?・・・-

フランス旅行中だった娘が誘拐された。父親はかってのCIA?要員としての能力を生かし、娘の救出に向かう。しかし一般的に96時間を過ぎると救出は難しいと言われる。父親は現地の警察などともめながらも、激しく戦う・・・

この作品は賛否両論ありそうな映画だった。情報を得るために友人の妻を銃撃するか?普通ではない。明らかにやりすぎ。

家族愛を謳った作品だが、家族では観れない。恋人とならイケルかもしれないが・・・

アルバニア系のマフィアは実際にも大きな組織となり、欧米では問題になっているようだ。コソボ紛争が関係しているのだろう。難民の中にマフィアが混ざっていても解らない。特に、義勇軍の中にはマフィアが結構いたはずだから、彼らに武器供与でもしたら、結果が怖ろしいことになるのは確実だ。

ヨーロッパでは、きっと困った奴等、犯罪者が多数含まれる集団という反感があるに違いない。アラブのテロ組織と同じようなイメージではないか?その反感が、この映画の根底にあるような気がする。

アルバニア・マフィアは特に麻薬がらみの犯罪に加担しているという報道があるが、この映画でも情状の余地なき犯罪組織として描かれていた。多少の脚色はあるだろうが、売春と麻薬、人身売買にも加担しているはずだ。

アルバニアといえば、ひところイタリヤなどに密入国しようとする人達が船にすがっているシーンが報道されていたが、長年の経済不振や戦争で、とにかく皆が銃兵器を持ち、極端に貧乏で、常に国が混乱しているという印象がある。正直、そんな国から犯罪者と区別のつかない難民が多数やってきたら、心穏やかではない。

敵の一人に拷問をかけるシーンもあった。一方的に可哀そうな敵さんがやられており、主人公が悩む様子もなく、何の人権的な問題もなさそうに描かれていたが、本当は問題だ。せめて自白した後は、警察に引き渡したりしてあげても良いのでは?

単に娘を救うため以外の、人種的な偏見、反感を感じざるを得ない。

主人公の見栄えは良くはなかった。動きがパワフル、スピーディーとは言い難い。本来なら、もうちょっとガッシリ体型の、海兵隊員的な人物が演じるべき役柄であったはずだ。顔の迫力も足りなかった。

でも、例えばスタローンやブルース・ウイリスが演じていたら、作品が臭くなりすぎてヒットしなかったかもしれない。適当に役柄に合わない頼りなさが、意外なヒットにはつながるものだ。大人しい俳優が思いがけないタフネスぶりを発揮すると面白い。観客も驚く。意外性は大事だったかも知れない。

もし、ハリソン・フォードが演じていたら、たぶん大ヒットしていた。特に、主人公が自分の命と引き換えに娘を救出していたら、トンでもない大傑作になっていたかもしれない。役者のイメージから考えると、ぜひ彼に出て欲しかった。

カーチェイスは本物の迫力があった。車が縦に回転するような非現実的なアクションはなかったが、充分にスリルがあった。ただし、主人公が運転しているようなリアルさはなかった。この辺は、改善の余地ありでは?

銃撃シーンでの主人公は、本当なら直ぐ死んでいないとおかしいくらいの鈍い動き方だったが、結構な迫力はあった。拳銃だけでは迫力が出ない。マシンガンは必須である。バズーガや爆弾をガンガン使ったら、これまた非現実的になる。その辺の加減は見事だった。

 

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