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2010年4月28日

ウォーク・ザ・ライン(2005)

- ヤク中の論理は? -

農家の次男坊のキャッシュは、事故で兄を失う。父親からは「出来の悪いお前が生き残った!」と言われ、深く傷つく。やがて彼はミュージシャンになり、ロック・カントリーの世界では一流になるが、薬物にも手を出して・・・

ジョニー・キャッシュの伝記映画。有名な歌手らしいが、全然知らなかった。ロックというよりカントリー・ミュージシャンなので、日本ではプレスリーほどの人気はないと思う。

歌手をしらない関係で、退屈する時間も多かった。歌は出演者達が本当に歌っていたらしいが、本職と比べればさすがに迫力があるとは言えないように思った。音響効果が生かされていないシーンでは、感動するのは難しいと思った。

歌詞が随分と過激だ。犯罪者の心理をそのまま歌っているようだ。あちらの歌には結構そんな内容のものが多い。反逆性を売りにしたためかも知れない。映画でも語られていたが、実際に父親との確執が相当あったようで、反逆精神が曲の創作に関係していたのかも知れない。

この作品は家族で見るタイプの作品ではない。基本的にはやや異常なヤク中のアーチストの物語との言えるし、冗長な感じがするからだ。恋人といっしょに観るのも疑問。最後には幸せな家庭に落ち着いたらしいが、見ようによっては不倫映画でもあるからだ。

誰が観るといいのか?カントリーのファン?

リース・ウィザースプーンは適役だった。かってのミュージカルスターのような軽やかな感じが、いかにもショービジネスで生きてきた人間を上手く表現していた。

役者達の演技も、おそらくは脚本もよくできていた関係で、ミュージシャン達の生活や、内面を上手く表現していたと思う。子供の頃の心の傷の捉え方、表現の仕方などが適切だった。木を切るカッターの歯を見て感慨にふけるシーンも効果的だった。

主人公の父親役は最近良く出ているが、この役が最も良い雰囲気だった。ただし、老けたメーキャップが不足していた。背中を曲げるくらいはしても良かったかも。

アーティスト達は、なぜ薬物にはまりやすいのだろうか?

最近知ったのだが、ホイットニー・ヒューストンも薬物からのリハビリを受けていたらしい。彼女の場合は特にエキセントリックな歌手ではない、割と穏やかなキャラクターだと思っていたが、内面は違っていたのかも知れない。

単に薬物中毒の人間が業界に広くウヨウヨしているというのも関係しているのかも知れない。長時間演奏をしている恍惚状態が、ヤクを連想させるものもあるのかもしれない。しかし、同じように熱狂する、例えば太鼓叩き集団がヤクに汚染されたという話は聞かない。

もともとの性格も関係しているのかも知れない。もしくは激しいスケジュールに耐えるために、精神高揚させる必要があるのかもしれない。プロスポーツ選手にも見かけるから、たぶん関係しているだろう。

特に主人公のようなヒネたキャラクターを売りとする歌手の場合は、最初から条件が整っているような気もする。

仲間が使っている時に、「いや、自分はやらない。」と言い張るとなめられるのでは?という不安が起こるだろう。なめられたら、狭い世界ではやりにくい。いきがってはまってしまう・・・そんな単純な感情も理由になっているのかも知れない。

酒の場合は、たぶんにそんな面がある。恐れが根底にあることになる。

 

 

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