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2010年4月20日

理由(1995) 

- コネリー映画に外れなし -

死刑反対の立場をとる大学教授が主人公。ある日彼に死刑囚の家族から依頼が来る。死刑囚は無実の罪で処刑されるという。捜査を始めた教授は、驚くべき事実に直面する・・・

ショーン・コネリーの映画にハズレはなかろうと思って鑑賞。当たりだったと思う。と言っても、コネリーより脇役が良かった。

ケイト・キャプショーが懐かしい。彼女はインディー・ジョーンズやブラックレインの相手役だった。結構目がきついので、冒険野郎の相手役、強気の女の役には最適だが、この役にはどうだったか?

娘役はスカーレット・ヨハンソンであった。この頃から役者魂がはっきりしていたようだ。単なる子役に止まらない、かなり迫真の演技と可愛さ。

エド・ハリスが体を縮めながら凶悪犯人を演じていた。彼は極端にマッチョな役柄か、極めて異常な精神病の人間のいずれかを演じることが多い。今回の役柄は最もけったいな役だったが、迫力抜群だった。最高の個性。

ローレンス・フィッシュバーンも、今回は悪役としての迫力が素晴らしかった。ギャングか警官のどちらかしか似合わない個性のようだ。

死刑囚の黒人の若者は、ちょっと怖さに欠けていたような気がする。スマートなビジネスマンタイプの長身の役者か、もしくは小柄で目がギョロッとした役者のほうが良くなかったろうか?普段は温和そうに見えるが、怒らせると怖いという雰囲気が上手く出ていなかったような気がした。

誤解を招きかねないが、オバマ大統領なら、この役は簡単に演じることができそうだ。迫力、自信、説得力、粘り強さ、迫害された過去、強い意志と実行力など、この役にふさわしい雰囲気を持ってる。悪い意味ではない。ただし、このような印象は、白人達には感情的な反発を呼びそうだ。次の選挙はどうなるだろうか?

舞台も最高。保守的な街の人々。警察の捜査も違法スレスレが横行。ワニがうごめく川辺。今にも咬まれそうで不気味。

ストーリーもまとまっていて、適度なひねり、適度に意外、適度に真実味があるなど、よく考えた話で自然な感じがした。大傑作ではないが、適度に高品質な感じ。

もし傑作にするなら、時間の配分を調整して、犯人との追跡劇を長めにすると良かったかもしれない。知能犯との駆け引きで、互いに傷つき、消耗し合って、どちらが勝つか解らなくなるように作るべきだったと思う。

最後の戦いにおいて、激しい憎悪だけではなく、感動や同情につながる要素があれば、もっと高級な作品になったかもしれない。もう一ひねりの展開があっても良かったかも知れない。

してやられた教授が自分のミスを後悔する表情が、観客の同情につながるはずだが、この作品では意外に冷静だった。

残念ながら家族で観るのはオススメではない。異常者の映像は子供には好ましいとは思えない。恋人といっしょに観るのは悪くないかもしれないが、ちょっと後味がよろしくないかも知れない。同姓の友人達と見るのは問題ないと思う。

何と分類したら良い作品だろうか?サイコスリラー?法廷サスペンス?タイトルが失敗しているような気がする。

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