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2010年3月31日

L.A.コンフィデンシャル(1997)

- B級もどきのA級 -

主演 ラッセル・クロウ ガイ・ピアーズ

1950年代のロス。ギャングが覇権を狙って抗争を繰り広げていた。刑事が殺され、捜査を進める警察。犯人グループは高級娼婦を抱えるギャングか、または若い黒人のチンピラか?捜査を進める刑事達には危険が迫る・・・

この作品のセリフ集が本屋さんにあったので、買ってみた。ところが凄まじいスラングの連続で、中学高校の英語はほとんど役に立たず、全く理解できなかった。汚い言葉の連続、それがこの作品の質を上げているのだと思う。

考えてみれば、日本のヤクザ映画を標準語でやったら、ギャグにしかならない。

当時のセクシー女優の代表の一人、キム・ベイシンガーが重要な役割を果たしていた。彼女は、記憶によれば人気が落ちつつあった時期だったように思うが、この作品では若い頃よりもずっと印象的だった。美しい~美しかった女が、暗い秘密を持って生きている様子を色っぽく演じるためには、若い女優ではダメだ。盛りを過ぎて、落ちぶれつつある女優のほうが実際の悲哀と連動して迫力が出る。はまり役だった。

Photo

キム・ベイシンガーは二級品の娯楽映画に似合う。変な個性だと思うが、妙に演技派を目指していないような気がする。実際には演技の勉強もしているのかもしれないが、体と顔だけで売っているような雰囲気がB級映画の雰囲気を作るのに役立っている。大きな存在だ。

この作品自体がB級の雰囲気をかもし出してる。本当はスター級の役者が共演した大作で、ハードボイルド風の演出を再現したに過ぎないんだが、過去のB級の雰囲気の再現は、結果的に映画自体をB級かと勘違いさせそうだ。

本当のB級作品では、主人公が超人的に強く、何度殴られても直ぐに回復し、もちろん入院など必要のないほどタフなことが多い。セリフもカッコよすぎて臭い。でも、この作品はB級映画を真似ただけだから、カッコ付けは適度なレベルに止めてある。主人公もやられる。

共演の背の高い本部長役の役者は当時よく出ていた。ケビン・スペイシーも、この作品で初めて知ったのだが、良い役者ぶりだった。

ラッセル・クロウが非常に目立った。後年のビューティフル・マインドのうらぶれた雰囲気など全く想像もできないほどのタフガイぶりで、この作品は出世作になったようだ。

マフィアの顔役達の役割も重要だった。ある程度怖そうで、ずるそうな、いかにも真犯人という雰囲気を維持できることが大事だったが、皆が役割を果たしていたようだ。

出来は素晴らしい。でも、この作品は家族で観るのには向かない。この種の映画の場合は仕方ない。子供がいない場所でしか見れない。恋人と観るのは悪くないかも知れない。でも、最も向くのは、一人もしくは子育てを終わった夫婦や友人達と観る時ではないか?

 

 

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