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2010年2月14日

ボルト(2009)

Boruto

- コメディを徹底すべき -

犬のボルトと飼い主の少女の物語。ボルトはテレビシリーズに出演し、飼い主を守るスーパードックの役だが、彼の演技を引き出すために彼には本当にスーパーパワーがあると信じさせていた。しかし、ある時、撮影所から出てしまったボルトは、偶然アメリカ東部の町に送られてしまった。彼はハリウッドを目指して旅をすることになった・・・

完成度の高い、まとまった作品。

この作品はピクサー、ディズニーの協調体制によって生まれたらしい。テーマはいかにもディズニー的で、どこかで見たようなストーリー。キャラクターもよく考えてはあるものの、どこかで観たような印象を受ける。新しいものはない。でも、完成度は逆に高いと言える。普遍的な勇気や愛情への讃歌を描いている。

ボルトが自分の本当の能力に気がつくのは、トイ・ストーリーでバズ・ライトイヤーが気がついた時を連想させるが、あの時ほどの面白さは狙ってはいなかったようだ。ズルイ猫は、同じくカウボーイのウッディのキャラクターに近い。ハムスターはポテトヘッドか?トイ・ストーリーもピクサー・ディズニーの映画だったので、スタッフも共通しているのかも知れない。

何事も全て適度に仕上がっている感じがした。あんまり激しいドタバタコメディは展開されない。鳩たちが漫才をやってくれたりするが、ボルトが壁を突き破ろうとして倒れる時も、漫画チックな倒れ方ではなく、結構リアルな像だった。節度を保っていく方針だったようだ。親と子供がいっしょに見ることを前提としているのかもしれない。

ドリームワークスの作品は、倒れ方が派手で、いちいちギャグにしている点がたまに鼻につく。親も観るなら、多少は落ち着きが必要かも。でも、子供は単純なギャグで一瞬なら大受けするが・・・

個人的には、ラストで泣かせるためには、少なくとも前半は観客が笑い転げるくらいのコメディを演じて欲しかった。そうでないと感動が薄れるはずだ。腹を抱えて笑った客は、途中から自分が実はメロドラマを見てたことに気がついた場合に本当に泣けるのだ。

アリー・マイ・ラヴで弁護士事務所長フィッシュを演じていたグレッグ・ジャーマンが、この作品ではイヤミなマネージャーの声を担当しているそうだが、確かに雰囲気が合っていた。「その考えはしばらくピンで留めておこうね。」は素晴らしいセリフだ。

ハムスター役は重要だったが、キャラクター的にやや無理があった。途中で急に怖がりになったり、勇敢になったりしていたような気がする。もう少し練る必要があるとしたら、あのハムスターの演出ではないか?彼がめちゃくちゃならば、もっと話が奇想天外な感じになったかも知れない。

 

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