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2009年11月12日

ディー・ウォーズ(2007)

- マズイ手法 -

500年毎に龍が生まれる時期がある。前回西暦1500年代は、いけにえ役の女をめぐって善玉ヘビと悪玉ヘビが激しく争い、女が自殺してしまったために、双方が龍になれないままだった。今回、500年目の女を狙って、激しいバトルがロスアンジェルスの街中で巻き起こる。主人公の青年は、女を守る剣士として、悪のヘビの手下どもと戦うが・・・

・・・この作品は韓国のプロダクションが作っていたようだ。物語の発端となる伝説も韓国のものであり、舞台をアメリカに代えてハリウッドの技術を借りて、より普遍的な物語にするように狙ったようだった。

タイトルのD-は、したがってドラゴンのDだろうか?

CGは素晴らしい出来だった。街中で魔物と空軍が戦うシーンは迫力があった。一昔前なら感動したかも知れない。でも今は慣れてしまって、あんなに凄い映像も、それほど驚かないものになっている。トランスフォーマーのスタッフが担当しているそうだ。一部は暗すぎる印象を受けた。

役者達に不満を感じた。主演の二人、老人役、友人役など、ほとんど全てがチグハグな演技をしているような気がした。韓国風の演出だったから自由が効かなかったのか?

通常なら、主人公の青年が何かを学び、努力し、達成する喜びのようなものがあるはずだが、この作品ではあんまり活躍はしていなかった。

演出のクセが嫌だった。簡単に済ませるべき1500年代の話が長すぎる。もはや単なる解説の域を超えて、別な話になるほどの長さだった。この辺は中国、韓国の映画では珍しくない。彼らは説明が詳しくてよいという印象を受けるのかも知れないが、私にとっては冗長で、全体のスピード感を損なうマズイ手法に写る。

龍が主人公らを追って、道を這うシーンが激しく繰り返されたが、あれはゲームで使われる手法で、激しさよりも重量感の演出にこだわるべきだった。スピードが速すぎると、かえって迫力が失せるのだ。その辺のセンスに問題があった。

敵の隊長のような人物のキャラクター設定も不十分だった。敵に魅力を出さなければならないのが原則だ。ただ怖い顔をした大柄な男が現れるだけではいけない。主人公を苦しめ、性格的にも冷酷、残虐、そして悪賢い性悪なキャラクターを設定すべきだった。そうでないと戦いが単純になってしまう。

残念ながら2~3級品だった。子供なら楽しめるかも知れないが、やがて忘れられる運命にある。恋人といっしょに観るのはお勧めできない。

 

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