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2009年11月26日

16ブロック(2006)

- 意外に秀作 -

主演 ブルース・ウィリス

酒びたりで仕事のやる気を失った老警官が主人公。彼は帰宅寸前である仕事を命じられる。黒人青年を裁判所に護送する仕事で、わずか16ブロック先までだからすぐに済む予定だった。途中でうるさい青年を道に置いて、ちょいとばかり酒を買いに行って戻ってみると、誰かが青年に銃を突きつけているではないか!

・・・期待していなかったせいか、とてもよくまとまった良い作品だと感じた。テレビで鑑賞。声優の声はちょっと酔っ払いを意識しすぎて、聞きづらいところがあった。酔っ払いは、まともに話そうと努力するものだが、無理に酔ってるような印象を受けた。ろれつが回らないでも良い部分をあらかじめ決めて、それ以外はちゃんと聞き取りやすくアフレコすべきでは?

この作品は家族で観る事ができる。激しい殺戮シーンがないからだ。サスペンスやアクションの派手さはないので、子供には面白くないかも知れないが、ある程度は楽しめると思う。恋人と観た場合に、悪い印象を抱く人は少ないと思うが、カーチェイスが足りないわ、などと感じる若者もいるかも知れない。つまりド派手な作品ではない。

老警官の迷いの表情が良かった。自分を取り戻そうとする意識と、恐怖と計算の入り混じった顔が、いつものダイハード刑事よりも優れていた。ただし、やはりクサいのは相変わらずだった。

この作品の企画を多少変えて、別な主人公を選んだら、きっと昔から繰り返されてきた老警官のヒーロー的な戦いの話になってしまい、新鮮味がなくなるだろう。ハイ・ヌーンやイーストウッドが主演した様々な作品の路線である。多少は色を変える必要があった。

16

ブルース・ウィリスが主演の場合は、もっとアクションがリアルになるイメージがある。そして何かズルイ手段で敵の裏をかいてくれそうな期待が持てる。その期待感が彼の持ち味なんだろう。奇想天外な逆転劇が今回あったろうか?

なかったと思う。テープレコーダーは予想できた。そして実際には、あんなに鮮明に録音できるはずがない。いかにソニーのハイスペックマシーンを使ったとしても、雑音やこもりで何を言っているのか解らないはずで、遠くの狙撃主が聞き取れるほどに録音するのは難しい。それに2006年なら、ICレコーダーくらいは使えるはずだが・・・

勝ち誇る敵が、彼に演説をぶち、敗れた彼は惨めにそれを聞くしかない、そんな状況が望まれた。その絶体絶命の状況が、逆転を予想させ、勝利への期待感を生むのだ。もったいない話だった。

主人公が精神的に荒れていった過程が、もうちょっと長く説明できていたら、感動ものの作品になったかもしれない。主人公が殺されていたら、なおのことそうだ。

バスから脱出して警官をまく場面には、ちょっと無理があったかもしれない。武装した警官隊から逃れるためには、トリックが必要だった。

モス・デフは上手いのか下手くそなのか解らない。やたら饒舌にしゃべりながら恐怖感を表現できるかが大事なんだが、もっと弱々しく演じても良くはなかったか?手が震えっぱなしくらいがちょうどよいと思うんだが・・・設定としては、もっとバカで愛すべき性格のほうが、同情を買うためには良かったのでは?

 

 

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