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2009年10月24日

バーン・アフター・リーディング(2008)

監督 コーエン兄弟

- 毒が独特 -

スポーツジムに勤務するインストラクターの二人は、偶然拾ったCDにCIAの機密情報らしきものが入っていることに気がつき、これをネタにユスリを謀る。相手は最近CIAを辞めた男で、自分の自叙伝を出版しようとしていたのだが、彼の妻が離婚の準備のために財産目録を作ろうとして、偶然自叙伝をコピーし、これを預かった法律事務所の職員がスポーツジムに落としていたのだった。

ジムの二人は直接本人に会って要求を伝えるが、あっさり撃退されてしまう。新たな情報を得るべく、要員の自宅に忍び込んだものの、意外な人物によって思わぬ展開になる・・・

・・・主犯となる女性が自分の整形の費用欲しさに犯行を思い立つという設定がおかしい。主役級の俳優達が、おバカな役割を一生懸命に演じる姿も傑作なんだが、普段の二枚目像に慣れている観客には驚かれるかも。偶然が重なって結果的には大変な不幸が展開されるのだが、各々の偶然のプロットの仕方が見事で、原案と脚本の作り方にはセンスの良さを感じる。

ドラマ好きには結構受けると思う。ブラッド・ピットのファンにも受けるだろう。おバカな男の演技が結構自然体で演じられている。恋人といっしょに観るのには悪くない作品。でも、日本ではアメリカほどは受けないような気がする。笑いの質が少し違う感覚。家族で観るのはマズイ映画。

スタッフのコーエン兄弟はノー・カントリーなどで良い仕事をしている。センスが良いのだが、やや楽屋受けのきらいがある。少なくとも日本の若い観客には理解のされ方が違ってしまうのではないか?

Bakana_pitto

ブラッド・ピット達は楽しく演じたのではないかと想像するが、ややオーバーすぎたように感じた。本物のバカは自分を賢く見せようとするし、本物のコワモテでなければ、自分を強く見せようとする。その無理さ加減がおかしいのに、バカ丸出しで単純な受け狙いが明らかだった。演出を抑えたほうが逆におかしいような気がするが・・・

喜劇なので派手にやった方がいいかもしれないし、おそらくアメリカの客には今回のように演じたほうが受けやすいこともあるので、多少子供じみた演出になったのは仕方がないのかも知れない。それにしてもブラッド・ピットのバカぶりは絵になっていた。

内容はない。ただおかしいだけ。人間ドラマといった高尚な意図はないと思う。ドラマのためのドラマ。ただし、よく考えて作ってあるので、映画好きの人が観れば独特のシニカルな笑いに満足するだろう。

 

 

 

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