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2009年10月 6日

マッチポイント(2005)

監督 ウディ・アレン

かってテニスプロだった男が主人公。生徒の金持ちと仲良くなり、その妹に好かれてしまった彼は妹と結婚し、逆玉に乗る。でも、主人公は屋敷で知り合った女優志願の女と不倫関係になり、彼女が妊娠してしまったことで苦しい選択を迫られる・・・

よくできた作品だった。ラストがどのように終わるのか興味を持ちながら見ていたが、私の予測は裏切られてしまった。ネットにボールが当たって、こちら側に落ちる映像が最初にあるし、途中で主人公が指輪を捨てようとして川の手すりに当たるシーンがかぶさっているので、これがきっと証拠になるとばかり思っていた。

主演はジョナサン・リース・マイヤースという俳優だが、作品は主にスカーレット・ヨハンソンのために作られていたように感じる。最近は連続して同じ監督の作品に出演しているようだ。まるで恋愛ドラマに次々出演するトレンディ女優ばりの活躍である。ちょっと出すぎではないか?

しかし、中心的に描かれているだけあって、ヨハンソンは実に美しく、魅力的だった。いくつか印象的なシーンがある。まずは大事な登場場面。いきなりという感じだったが、逆光を上手く使って、色気を表現していた。

次に雨の中でのラブシーン。これはいかにも印象に残るように激しかったが、ちゃんと節度を保っていた。実際に小麦畑でやらかしたら、泥だらけの葉っぱだらけになって、少々洗ったくらいでは落ちないのではないか?

妊娠が明らかになって口論するシーンでは激しい口調がリアルだった。ただし、日本語の声優の声は、ちょっといただけないような気がした。あんまり色っぽくない。

ボールがネットに当たるシーンは、結局は観客を欺くために用意されたのか?私としては欺く必要はないと思うのだが・・・この手の映画では、「太陽がいっぱい」「リプリー」などのパターンでは、犯罪がばれてしまうのだが、それではつまらないと監督は考えたのか?

キャラクターから言えば、野心がみなぎった感じが漂う主役が欲しかったが、この役者はイメージが少々違う感じを受けた。悩み、苦しむ姿は非常に上手く演じていたが、ぎらついた感じの俳優でも良かったのではないか?もっとセクシーで身のこなしがいい俳優もたくさんいると思う。今回の主役のラケットさばきは、いただけなかった。

この作品は、家族で観るべきではない。子供には向かないと思う。恋人と観るのもおススメではない。後味が良くないような、何か恋人に疑いを抱くきっかけになりそうな気がするほどの、まずい印象がある。

逆玉に乗るのは、どんな気持ちなのだろうか?

私にも逆玉的なお見合いの話がいくつかあった。大抵は市内の大病院のご令嬢で、恐れ多いなどと感じて断ってしまった。

大病院の奥さんの紹介の県外の御令嬢。一人は見合い写真で吹き出しそうになって断り、もうひとりはお見合いをしたものの、ただ面倒くさくてお断り。悪い人ではなかったのだが、年上は嫌だったからか?自分でもよく判らない理由。今考えれば、もったいない話だった。今なら迷わず、こちらからお願いする。

私は学生時代や研修医のころは完全に人生に絶望していたので、結婚どころではなかった。もっと金銭欲や色気があれば、今頃だいぶ違った人生になっていたはずだが・・・

安定した家族の一員としてレールに乗って生きるのは嫌だったのだが、医者の場合は冒険といってもせいぜい開業くらいしかないし、どんなに儲けても、どんなに凄い研究をしても、世界を変えるほどのことはない。製造業や流通業なら、とんでもない大きな会社に発展させることも可能だが、医業では難しい。それならレールに乗っても良かったかもしれない。

経済的に安定することは大事なことだ。常に金の心配をしなきゃならないのは疲れる。自分が中心になって物事を動かせないのは嫌かも知れないが、一匹狼的な人でも、周囲に頭を下げ続けて生きていくのが精一杯なので、ほとんど差はないような気がする。

独立心旺盛な本物の野心家なら、逆玉は止めるべきだ。例えば、孫正義やホリエモンなどは逆玉など必要ないし、自尊心が損なわれるだろう。普通の小人物にとっては、逆玉は喜ぶべきことかも。

 

 

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